PDAとも電話機とも言える“スマートフォン”「W-ZERO3」の魅力については、機会を設けてぜひ紹介したいが、今回は違った形で魅力のあるPDAを見直してみたい。今回、ぜひ紹介したいのがマイタックジャパンの「mio168」だ。
「魅力的なPDAのW-ZERO3が出たのに、何で今さらほかの機種を紹介するの?」──そう思われる方も、もしかしたらいるかもしれない。確かに電話としても使えるし、メールも自動的に受信してくれる。キーボードが付いているのでメールなどの文章を打ち込むのもラクラクだ。動作が不安定といった不満も出ているが、筆者としてはかなりできの良いマシンだと思っている。
マイタックジャパンのPDA「mio168」 |
「Super Mapple Digital」は市販ソフトなので、mio168でなくとも、購入すればPocket PC搭載PDAで利用することはできる。「なら、W-ZERO3でいいじゃん!?」──筆者も少しだけそう思っていた。筆者は2005年7月にmio168を購入してヘビーに使い倒していたものの、W-ZERO3の魅力には抵抗できずに購入してしまった。PDAを2つ持ち歩くというのは、重いとかいったことを通り越してナンセンスだ。残念ながら、今後mio168の出番はほとんどないかもしれない……と。
ところが、だ。「Super Mapple Digital」のWebサイトを見ると、『「W-ZERO3」等をはじめとする「Windows Mobile 5.0 software for Pocket PC」の機器にはインストールすることができません」』とある。しかも、今後の対応は未定とのことだ。
GPSアンテナで自分の居場所が分かるのは便利!
筆者はライターとして各地に取材に出かけるため、そのたびに行き先の地図を確認する必要がある。駅を出てどの交差点を曲がって……というのを覚えるのは難しいので、取材前にいちいち印刷した地図を持って出かけていた。
GPSアンテナ付きなので自分の居場所がいつでも確認できる |
mio168の魅力は、もちろん「地図」だけではない。仕事やプライベートのスケジュール、仕事相手や友人の連絡先などを一手に管理できるPDA機能も充実しており、Windows Media Playerも付属しているので、SDメモリーカードスロットに大容量メモリーカードを差し込めば、シリコンオーディオプレーヤーとしても使える。SDメモリーカードスロットはSDIO対応なので、ウィルコムのSDカード型PHSなどを利用すれば、インターネットも思いのままだ。まあインターネットに使うのであれば、W-ZERO3の方がはるかに便利ではあるが。
仕事だけでなく、遊びに行くときなどにも非常に重宝する。個人情報管理に音楽プレーヤー、GPS端末としても使えて約4万円という価格はそこそこお手ごろだろう。「メールもインターネットも、PIM(個人情報管理)も、あれもこれも欲しい」という欲張りな人にはW-ZERO3がオススメだが、「そのためにPHSの契約はしたくない」という人、「メールは携帯電話で十分」という人には、mio168はなかなかオススメだ。
なお、mio168にはナビゲーション機能が搭載されていない。あくまでも「地図の上で自分の居場所を確認できる」というものだ。ナビゲーション機能付きの上位機種「mio168RS」(ナビゲーションソフトの「MioMap」が付属する)もあり、こちらは約5万円から購入できる。
読者の中には「そんなPDA、お店で見たことないよ」という方もいるのではないだろうか。これはオンラインショップでしか売っていないので、店頭に並ぶことはほとんどないのだ。興味のある方はマイタックジャパンのWebサイトをのぞいてみるといいだろう。