個人が警戒すべきこと
いずれにしても、「スリ」「ひったくり」「空き巣狙い」「車上狙い」などの盗難被害に加えて、カードの個人情報をスキミングして偽造カードを複製する犯行への警戒も必要となるため、個人が各自、注意する必要があります。暗証番号が類推されやすい番号のままの人はすぐにも変更手続きをしましょう。また、30日以内の被害に対する補償ですから、少なくとも1ヵ月以内に1度以上、できれば半月に1度以上は記帳するなどして、被害があったとしたらすぐに分かるようにしておきましょう。余分なカードは持ち歩かないようにして、自宅の防犯対策も怠らないことです。
ATM利用時の注意事項は下記の関連ガイド記事をご覧ください。
金融機関に予測される被害
金融機関が全額補償することになるため、たとえば他人に預金を引き出すことを依頼して、「カードを盗まれた」などと偽って、被害者を装って補償金を騙し取る「なりすまし犯罪」が発生することも予測されます。「預金者保護法」では、警察への被害届提出を義務としていますが、ある意味で誰でもが可能な犯行ですから、補償金詐欺なのか、本当の盗難被害なのか、金融機関では対応に苦慮しそうです。金融機関ではバイオメトリクスによる個人認証システムなどの導入が求められます。また、個人においても「全額補償されるから」と安心してカード管理を怠ると、補償金詐欺を疑われるなどの場合も考えられ、すみやかに補償されないことにもなりかねません。出来る限り、生体認証システムを導入したカードに変更して、被害に遭わない、遭ってもすみやかに補償される態勢を整えておくことが望ましいでしょう。
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