架空請求・振り込め詐欺の対策/カード犯罪・スキミングを防ぐ

接触式・非接触式カードについて カードスキミングの違いを知る(2ページ目)

カードには接触式、非接触式の違いがあります。「非接触式スキミング」被害に遭うのは、非接触式カードのみ。それでも、盗難被害にはいつでもどこでも気をつけましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

物理的に理解する

以前の記事に対して、一読者の方からご指摘のメールが来ました。技術の専門家の方で具体的な内容ですので、ご了解をいただいて掲載いたします。



「通常の磁気カードを非接触で読み取ると言う事ですが本当にその様な、読取装置が実在するのでしょうか? 通常、磁気データを読み取るため如何にセンサーを磁気媒体に接触させるかが技術者として、最大の課題でした。実際に0.1mm離れると出力は取れません。

更に記録密度から云うと磁気記録波長は012mmと0.06mmになりますから少なくとも、0.03mmのスポットで、磁界の長さを検出する必要があります。FM変調ですから、磁気ストライプ上を等速でスキャンさせる必要があります。ご理解いただけるかと思いますが、0.12mmと0.06mmの磁気波長の物が磁界が漏れたとしても干渉しあってそれら一個一個が判別できる事は絶対にありえません。

やるとすれば、磁気カードに電磁波等を当ててその反射を読み取る位でしょうが、先ほど述べた様に、0.03mm以下のスポットをカードの磁気ストライプに当てる必要があります。また、カードの端から等速度でスキャンする必要があります。これも思い付きだけで、実際には不可能でしょう。

私自身も○○電器の技術社員として、磁気カードリーダの開発に携わった者としてその様な装置は有り得ないと確信しています。もし本当にそのような事が出来るなら、スイカなどの非接触ICカードは使う必要は無かったと思います。  H・T」



理論的にご説明いただいたので、よりご理解いただけたかと思います。H・T様、ありがとうございました。それでは、「非接触式カード」は「非接触式スキミング」されてしまう、これを防ぐには? という点が気になるかと思います。


→非接触式カードのスキミング被害は?
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