相次ぐ物価上昇で「もはや老後資金は2000万円では済まないのでは」と、不安が増す昨今。ただ、「現役時代にもっと貯蓄すべきだった」と嘆く人がいる一方で、「元気なうちにお金を使うべきだった」と悔やむ人がいるのも事実です。
実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、2025年12月に回答があった茨城県在住65歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

回答者本人:65歳男性
同居家族構成:本人、妻(65歳)
住居形態:持ち家(マンションなどの共同住宅)
居住地:茨城県
リタイア前の職業:会社役員
リタイア前の年収:1000万円
現在の現預金:3000万円、リスク資産:3000万円
これまでの年金加入期間:厚生年金516カ月、個人年金保険25年
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):なし(70歳まで繰り下げ予定)
老齢厚生年金(厚生年金):なし(70歳まで繰り下げ予定)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金保険50万円(年額・65歳から10年間)
年金以外の収入:給与収入35万円(契約社員)、不労所得50万円程度(年額)
配偶者の年金や収入:年金12万円(年額)、個人年金保険120万円(年額・65歳から10年間)
支出:40万円
「自分の死後も家族が安心して暮らせるように」
現在、およそ預貯金3000万円、リスク資産3000万円を保有しているという投稿者。
自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「妻はほぼ専業主婦だったため(独り身になった場合)私の遺族年金と本人の国民年金を生活費にあてなければならないので、3000万円程度の資産があれば生活も安定すると思います。子どもも3人おりますので、1000万円ずつくらい残せればよいと考えております」と語っています。
「老後資金は3000万円程度でおおむね安心だと思う」
現役時代は、老後資金として「5000万円」貯めることを目標にしていたそう。
「基本的に地方公務員でしたので、若い頃は節約に徹していました。ボーナスは住宅ローンと貯蓄に全て回しておりましたが、子ども3人の学費と住宅ローンがかさみ50歳を過ぎるまでは、年間50万円から80万円程度の貯蓄しかできませんでした。それでも約25年間で資産は1500万円程度」になったと投稿者。
続く「50歳からは年収も増加し、さらに子どもが巣立ちましたので、年間150万円程度貯蓄できました。60歳定年時までには1500万円プラスで合計3000万円となり、退職金2500万円で資産総額5500万円となり」目標を達成できたと言います。
しかし65歳を迎えた今にして思えば、老後資金は「3000万円」程度でもよかったのでは、と感じているそう。
「年金受給額が明確となり、目標額では十分過ぎると考えます。今のところ、リスク資産の収益で旅行やゴルフ費用を捻出できていますが、70歳以降は夫婦の個人年金保険分を娯楽費用にあてて80歳までを過ごす予定です。よって80歳以降から老後資金を拠出すると考えると、3000万円でおおむね安心できるのではないか」と記述があります。
「個人年金保険やNISAの準備は早めにスタートするべき」
今の生活については「非常に満足している」と投稿者。
投稿者自身の年金は「70歳まで繰り下げるつもりですが、夫婦で月額40万円程度になる予定です。予定通りですと現在と変わらない生活が見込めますので、未来図になりますが満足しています。また、妻が独り身になったとしても25万円程度の年金を確保できそうなので、一応安心しています」とその理由を語ります。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「若い頃は年金もピンとこなかったため、個人年金保険を夫婦で3本はじめました。これは将来を見据えたためでしたが、勧めていただいた保険屋さんには大変感謝しています。若くしてぜいたくを楽しむか、老後65歳以降にぜいたくするかは、個人の考え方だと思いますが、個人年金保険やNISAなどの準備は早めにスタートするべきだと思います」とアドバイス。
くわえて年金を受け取るタイミングも重要だと投稿者。「夫婦で働く世帯は65歳から年金を受給するのがベストだと思いますが、まだまだ奥さんの年金は少ないのが現況ですので、女性の方が長生きすると想定すると、奥さんの国民年金だけでも繰り下げられるような計画を立てておけば、安心材料が増えると思います。わが国の年金制度は、信じていいと思います。少しずつ減額はあるかもしれませんが」とコメントされていました。
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