実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、三重県在住69歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

同居家族構成:本人、妻(71歳)
住居形態:持ち家(戸建て)
居住地:三重県
リタイア前の職業:正社員
リタイア前の年収:700万円
現在の金融資産:預貯金2800万円、リスク資産0円
これまでの年金加入期間:厚生年金533カ月
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):7万3000円(繰り下げ受給)老齢厚生年金(厚生年金):18万2000円(繰り下げ受給)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):企業年金13万円
年金以外の収入:給与収入26万円
配偶者の年金や収入:年金140万円(年額)
支出:40万円
「仕事を辞める覚悟が定まり、老後資金に不安がなくなった」
現在、およそ預貯金2800万円を保有しているという投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「50代のころは少し不安でしたが、あと2年で今の仕事も辞めるかと覚悟が定まると落ち着きました。幸い私も家内も健康に恵まれています。先日、自宅の前で花の手入れをしていたら、近所の方から声を掛けられました。私の家の前を通る時に、どんな花が咲いているか楽しみにしているそうです。お金は大切ですが、お金で買えないものもたくさんあります」と語っています。
「年金だけで年間600万円確保できたのは大きい」
現役時代は、老後資金として「5000万円」貯めることを目標にしていたとのこと。しかしいざ年金生活を迎えてみると「老後資金については一律にいくらあればよいとは言えず、フローとストックのバランスの問題」だと考えるようになったそう。「安定したフローの範囲で、無理をせずに生きていければ」と投稿者。
とはいえ、老後のためにやってよかったと思うこともあるそうで、老後資金に焦りを感じていた「50代のころ、なんとか年金で600万円を確保できないかと考え、私の年金は2年間の繰り下げをしました。もっと増えると思いましたが、(在職老齢年金制度等で)一部支給停止もあり、それほど増えず、ばかばかしくなり、67歳から受け取ることにしました。それでも前の勤務先の企業年金と家内の年金で600万円に達したので、少しうれしくなりました」とあります。
「老後はお金だけでなく、健康や趣味の充実が重要」
今の生活の満足度については「満足している」という投稿者。「過去にはリーマン・ショック等で株で損をしたこともありましたが、私と家内の年金で600万円ですから、今後ぜいたくをしなければやっていけると思っています。お金も大切ですが、私を含めた家族の健康、趣味や生きがいの充実も大切」と語ります。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「私たちの世代は日本の高度成長と共に、面白い仕事ができた時代でしたが、今の現役世代は停滞した時代に直面していて、本当に大変だと思います。仕事をやり抜くには、強い意志と頑健な身体が求められます。私は44歳でランニングに目覚めて、生き方が好転しました。人間、自分の殻を破ることが大事だと思います」とアドバイスされていました。
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