実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、千葉県在住65歳女性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

同居家族構成:本人、母
住居形態:持ち家(戸建て)
居住地:千葉県
リタイア前の職業:派遣・契約社員
リタイア前の年収:300万円
現在の金融資産:預貯金1100万円、リスク資産2億5000万円
これまでの年金加入期間:厚生年金516カ月
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):なし(繰り下げ中)老齢厚生年金(厚生年金):15万円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):企業年金15万円(有期か終身かは不明)
年金以外の収入:配当金900万円(年額)
支出:30万~50万円
「母の介護費用月20万円。お金に困ることはないが……」
現在、およそ預貯金1100万円、リスク資産2億5000万円を保有しているという投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「現役時代は貯蓄より、体験、経験に重きを置いて物欲に任せて散財していた。介護離職後、多くの人の助けを得ながら母の自宅介護をしている。介護費用は月額20万円。昨年、自宅リフォームで約6000万円使った」とあります。
ただ、老後の暮らしや親の介護に困らないという意味では「ちょうどいい」ものの、これからの時間を考えると貯めすぎたとも感じている様子。「企業年金と配当金、今後の余命を考えると生涯で使い切ることができるか不安。相続できない為、使い道を検討している。現役時代、もっと使った方がよかったです。自分も高齢となり、自分の為の時間捻出が難しい。健康なうちにやりたい事ができない」とも語っています。
「老後資金は5000万円で十分。資産をどう生かすか悩んでいる」
現役時代は、老後資金として「1億円」貯めることを目標にしていたそう。そのために当時していたことといえば「会社の持株会と社内預金のみ。配当金は積立購入(再投資)。給与口座とクレカ引き落としの普通預金に8桁、いつも放置っぱなしでした」とあり、気づけば今の資産になっていたといいます。
しかし実際に年金生活を迎えた今、老後資金は「5000万円」程度でよかったのでは、と感じているそう。
「配当金と年金で現役時代の収入を超えているので、資産をどう生かすか検討中。お金には困ったことが一度もないですが、国に没収されないようにしたいし、財産をどう社会に役立たせるか、自分の成年後見人選定も視野に入れつつ、先行きの計画も未定です」とあります。
「健康で足取り軽く行動できる時間は、実はあっという間」
今の生活の満足度については「あまり満足していない」という投稿者。「会社を去ると人脈も減る。もっと地元コミュニティに参加しておけばよかったです。また、親の介護前に仲間と、もっと体験型旅行や勉強、趣味を持つなどしておけばよかったです。『施設には入りたくない』という母親との同居のおかげでストレスが増加。いざ自分が高齢になったら、いつまで健康寿命が続くか不安」とその理由を語ります。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「家族の介護が始まると人生設計に調整が必要になります。会社退職後に時間はたくさんあるように思えても、自分が健康で足取り軽く行動できる時間は、あっという間。お金ばかり貯めないで、自分にもっと費やすことをおすすめします」とアドバイスされていました。
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