2024年度のボールペンの売上ランキング1位は？ ※画像：PIXTA（画像はイメージ）
今回はマーチャンダイジング・オンの提供する流通POSデータサービス「RDS-POS」をもとに、2024年度の「ボールペンの売上」をランキング化。その結果とともに、文房具やガジェット、革小物など小物系を中心に、さまざまな取材・執筆をこなすライターの納富廉邦さんが、商品の特徴などを解説します。
3位：「サラサクリップ 0.5mm 黒」
3位はゼブラ「サラサクリップ 0.5mm 黒」。ジェルインクならではの鮮やかな発色とサラサラとした書き心地が特徴のボールペンです。サラサシリーズは2000年に発売を開始。その後色数や使いやすさをアップデートしていき、今では「サラサ」「サラサクリップ」「サラサグランド」「サラサドライ」などさまざまな商品をラインアップしています。2位：「JETSTREAM（ジェットストリーム） 0.7mm 黒」
2位は三菱鉛筆「JETSTREAM（ジェットストリーム） 0.7mm 黒」。「クセになる、なめらかな書き味。」がキャッチコピーのジェットストリームは、摩擦を大きく減らす低粘度油性インクを搭載し、低い筆記抵抗で滑らかな書き心地を実現しています。また、くっきりと濃い描線と優れた速乾性も特徴です。1位：「JETSTREAM（ジェットストリーム） 0.5mm 黒」
1位は三菱鉛筆「JETSTREAM（ジェットストリーム） 0.5mm 黒」。2006年に国内販売されたジェットストリームは、現在、世界最小ボール径0.28mm（2019年8月時点、同社調べ）の超極細油性ボールペン「ジェットストリーム エッジ」や、新開発の「Lite touch ink（ライトタッチインク）」を搭載した製品など充実のラインアップ。シリーズの世界販売本数は年間1億本以上という大人気商品です。現在のボールペン事情を反映している
納富廉邦さんにそれぞれの商品の特徴、ここ最近のボールペンのトレンドをお聞きしました。納富：三菱鉛筆の「ジェットストリーム」が、それまで、重い書き味の上に、インクの出も決していいとは言えなかった油性ボールペンのイメージを一新してから、20年以上がたちました。もはや、油性ボールペンが書きにくいペンだったことを覚えている人も少なくなった今も、その滑らかで軽い書き味は多くの人に愛されています。今や、油性ボールペンのスタンダードと言えるでしょう。
一方で、多彩な色のインクが作りやすく、ジェットストリームなどの低粘度油性インクよりもさらにサラサラと書けるゲルインクボールペンの代表が、ゼブラの「サラサクリップ」です。色の豊富さ、価格の安さに加え、壊れにくく挟みやすいクリップなど、機能性も高く、学生を中心に人気の高いペンです。この2つが売上の上位というのは、現在のボールペン事情を反映していて、納得のいくランキングですね。
最近のボールペンの主流になっているのは、0.5mm以下、特にゲルインクでは0.38mm以下のものがトレンドなのですが、このランキングでは0.5mmや0.7mmが上位にあるのは、スーパーなどで購入されるペンは、仕事の現場や、家庭での作業用に使われるものが多いからでしょう。
また、文具好きの間では、従来の150円前後の事務用ボールペンから、300円前後の、デザインや機能にこだわった製品へと普段使いのペンが変化してきています。インクもデザインも線の太さも、選択肢がとても広がり、しかも、どれもが筆記具としての性能が高いという現状は、筆記具選びで個性を表現するのに最適なのです。
【納富廉邦プロフィール】
ライター。文房具やガジェット、革小物など小物系を中心に、さまざまな取材・執筆をこなす。『日経トレンディ』『ITmedia NEWS』などで連載中。グッズの使いこなしや新しい視点でのモノの遊び方、選び方を伝える。All About 男のこだわりグッズガイド。
＜参考＞
マーチャンダイジング・オン RDSスーパー全国 ボールペン 2024年4月～2025年3月 100店舗当たり累計販売金額
※RDS MD分類：ボールペン分類から抽出
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