「また値上げ……」に疲れたあなたへ

家計管理も“時代に合ったやり方”にアップデートしましょう※画像:amanaimages
これまで通用していた「家計のやりくり術」が、今の時代に合わなくなってきているのを実感している方も多いでしょう。だからこそ、家計管理も“時代に合ったやり方”にアップデートする必要があります。
この記事では、インフレ時代に合わせた「家計の新ルール」を5つご紹介。節約だけではない、「価値あるお金の使い方」を考えてみましょう。
ルール1:インフレ時代の家計管理の基本は「固定費」より「変動費」の見直し
これまで家計管理といえば、通信費・保険料・住宅ローンといった「固定費」の見直しが主流でした。しかし、最近は「食品や日用品など、毎月変わる支出の負担が大きい」と感じている方が増えています。
例えば、特売を逃さずに買っていた食材が、最近は“いつも高い”という状況に。これが「インフレの家計圧迫力」です。こうした変動する支出に、これからは上手に適用していかなければなりません。変動する支出に対応するには、以下のような対策を取りましょう。
【対策】
- 食品や日用品は「価格の推移」を把握するクセをつける
- 安定価格のプライベートブランド(PB)商品をうまく使う
- 必要なものだけを“見極めて”買うことで、ムダな出費を防ぐ
ルール2:値上げ時代の買い物は、価格より「時短・健康・満足度」で選ぶ
値上げが続くと、つい「安さ最優先」で選びたくなります。でも本当に大事なのは、「その価格に見合う価値があるかどうか」。例えば、冷凍野菜はカットや下処理の手間が省け、結果的に時短&ムダなし。多少高くても、健康や時間、満足度を高める商品は“コスパが高い”と言えます。対策はまとめると以下のようになります。
【対策】
- 単価だけでなく、「健康に寄与するか?」「手間が減るか?」「満足度が高いか?」を基準に選ぶ
- 安さだけに目を奪われず、「価値ある買い物」で生活の質を守る
ルール3. キャッシュレスを上手に活用!ポイント還元と使い過ぎ防止の工夫
現金よりも、キャッシュレス決済のほうが「履歴が残る」「ポイント還元がある」などのメリットがあり、今の時代の家計管理に合っています。ただし、「使ってる実感がない」とつい使い過ぎることも……。こうしたことを防ぎながら、キャッシュレスを“賢く使う”には、「家計の見える化」がポイントです。下記のような対策で、キャッシュレス決済のデータを活用していきましょう。
【対策】
- キャッシュレス決済のデータを家計簿アプリや銀行連携アプリで管理し、支出の見える化
- キャッシュレス決済のポイント還元やキャンペーンを活用し、実質支出を抑える
ルール4. インフレに強い資産形成を! NISA・iDeCoで「貯めながら育てる」
インフレになったといっても銀行の預金金利はまだまだ低水準。インフレ率が2%だとすれば、「お金の価値は“減っている”」ことになります。これからは、「貯めるだけでは守れない」時代。少しずつでも「資産を育てる」視点を持ちましょう。以下のような対策を講じましょう。
【対策】
- NISAのつみたて投資枠やiDeCoを使い、長期分散投資をスタート
- 変額保険など、インフレリスクに対応した商品も検討
ルール5:その節約、なんのため?「どう生きたいか」とセットで考えるお金の使い方
家計簿をつけるだけでは、「なんのために節約しているのか」が見えにくいことも。これからの家計管理は、「どう生きたいか」といった「ライフプラン、目的」とセットで考えることが大切です。例えば、「子どもの進学のために、教育費を優先する」「10年後のリフォーム資金を貯めたいから、車のグレードは下げる」などと考えていきましょう。そのためには、以下のような対策を進めるといいでしょう。
【対策】
- 将来の見通しや目的を明確にするために、キャッシュフロー表やライフイベント表をざっくり作ってみる
- 支出の“目的と優先度”をはっきりさせる
まとめ:インフレ時代の家計管理は「最適化」と「価値ある支出」がカギ!
インフレ時代の家計管理は、“節約”から“最適化”へ。お金を使う場面ごとに、「価値」と「目的」を意識することで、ムダなく、豊かに暮らせるようになります。時代に合わせて家計のルールを見直すことが、これからの賢い生活防衛術です。