実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、神奈川県在住62歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

同居家族構成:本人、妻(55歳)
居住地:神奈川県
リタイア前の職業:正社員
リタイア前の年収:1000万円
現在の金融資産:預貯金7500万円、リスク資産7000万円
これまでの年金加入期間:国民年金458カ月、厚生年金346カ月
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):5万5000円(繰り上げ受給)老齢厚生年金(厚生年金):8万2000円(繰り上げ受給)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
年金以外の収入:家賃収入25万円
配偶者の年金や収入:給与収入約100万円(年額)
ひと月の支出:30万円
「若いうちにもっと海外旅行をすれば良かった」
現在、およそ預貯金7500万円、リスク資産7000万円を保有しているという投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「現役時代にもっと使っておけばよかった・正直貯めすぎた」と回答。
その理由として、「昔から所有していた株式や投資信託が大きく値上がりして思ったよりも金融資産が増えてしまった。年金を受け取るようになってさらに生活に余裕ができてしまったので、これなら50代のうちに、もっと海外旅行などに行っておけば良かった」と語っています。
「老後資金は2000万円程度でも十分だった」
現役時代は、老後資金として「1億円」貯めることを目標にしていたそう。「『ウォール街のランダム・ウォーカー』(バートン・マルキール著)に1億円あれば投資信託で一生の生活費が賄えると書かれていたので、金融資産1憶円を目標にしていました。これに不動産の賃貸収入を合わせれば、十分な生活費が得られる」と想定して備えてきたと言います。
しかし実際に年金生活を迎えた今、老後資金は「2000万円」程度でもよかったのでは、と感じているとのこと。
「年金が年170万円、不動産賃貸収入が年300万円ほどあるので、老後資金としては大病などに対応できる金額があれば十分」だったとあります。
「今は死ぬまでにどう財産を使い切るかを考えている」
今の生活の満足度については「満足している」と投稿者。「年金がなくても生活には困らないので、年金制度の改悪の心配をする必要もなく、安心した老後を送れるのは精神的に非常に助かっています。適切な金融知識を持っていれば、一定額を超えたお金は勝手に増えていくので、今は死ぬまでにどうやって財産を使い切るかを考えている」と言います。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「今は優れた国際金融商品が多数あるので、常に世界の情勢に気をくばり、将来的にどこにお金が流れるのかを考えて投資をすることで、大きなリターンを得ることができると思います。そのためには正しい金融知識を身につけること、少額の投資を継続すること。世界の流れを常に考えることが大事」とアドバイス。
今後の世界経済について「私はEV(電気自動車)やAI(人工知能)、ロボティック等の技術革新、ウクライナ戦争後の復興需要、グローバルサウスによる新しい経済の枠組みが、次の投資チャンスだと思っています」と予測を語っておられました。
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