実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、奈良県在住72歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

同居家族構成:本人、妻(70歳)
居住地:奈良県
リタイア前の職業:正社員
リタイア前の年収:950万円
現在の金融資産:預貯金800万円、リスク資産750万円
これまでの年金加入期間:国民年金480カ月、厚生年金495カ月
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万1451円老齢厚生年金(厚生年金):16万493円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):企業年金基金18万9950円、企業年金連合会8万5900円(全て年額)
年金以外の収入:給与収入24万円、賞与51万円(年額)、不動産収入47万9000円(うち収益約10万円)
配偶者の年金や収入:老齢基礎年金22万円、株配当20万円、給与収入60万円(全て年額)
ひと月の支出:40万円
「老後資金は多いに越したことはないが……」
現在、およそ預貯金800万円、リスク資産750万円を保有しているという投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「現役時代にもっと貯めておけばよかったとも思いますが、現実的には教育費や住宅に費用がかかり貯められなかった。でも教育費も住居費もかからなくなった今はちょうどよいと感じる。老後資金は余命がいくらか分からないので、それよりも(老後も)定期的に入る収入を確保するほうがいいと思う」と語っています。
「75歳まで働けるため、2000万円も貯める必要がなかった」
現役時代は、老後資金として漠然と「2000万円」貯めることを目標にしていたものの、「正直、60歳になるころまで年金や老後資金のことを考えてこなかった。それよりも健康を維持することに留意してきた」そう。しかし実際に年金生活を過ごす中で、老後資金は「1000万円」程度でもいいのでは、と感じていると言います。
その理由として、「定年が65歳に延長になり、さらに3年後の68歳まで会社で働くことができ、収入が減ったものの途切れなかった。(再就職して)69歳以降も働くことができ、多分75歳まで収入が得られるのはありがたい。たまたま貯める必要がなかったのだと思う」とのこと。
くわえて「お金の欲望は際限がない。収入と健康と活動のバランスが大切だと思う」とあります。
「老後の蓄えより肝心なのは収入源の確保と健康」
今の生活の満足度については「非常に満足している」という投稿者。「現役時代よりも日々の暮らしは時間的にも金銭的にも余裕があって満足している。これも健康で働けているからだと思うし、余暇は積極的に外へ出ている。また過去の経験を現在の勤務先でも生かせて働きがいもある」と語ります。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「老後資金(の必要額)は答えがない。年金額を知り、それを基礎として不足分を補う副収入を得る道を考える。仕事をやめてからの時間は大変長いので、継続して安定した収入の確保が重要。だが、それよりも大事なのは健康。これは正しい食事と運動で得ることができる」とアドバイスされていました。
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