実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、滋賀県在住64歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

同居家族構成:本人、妻(59歳)
居住地:滋賀県
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:不明(現在は400万円程度)
現在の金融資産:預貯金1400万円、リスク資産800万円
これまでの年金加入期間:厚生年金460カ月
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):なし(受給前)老齢厚生年金(厚生年金):9万1000円(特別支給の老齢厚生年金)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
年金以外の収入:給与収入38万円、配当金20万円(年額)
配偶者の年金や収入:給与収入240万円(年額)
ひと月の支出:40万円
「預貯金を取り崩さずに生活できている」
現在、およそ預貯金1400万円、リスク資産800万円を保有しているという投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「現在の支出は月40万円で少し多いと思いますが、夫婦合わせて手取りで同額の収入があります。その中でコアの生活費は25万円ほど。それ以外は外食、交際費などです。将来、収入が年金だけになったらきっぱりぜいたくはやめられる自信があり、預貯金を取り崩す必要はない」と語っています。
「収入内でやりくりすれば老後2000万円で充分」
現役時代は、老後資金として「4000万円」貯めることを目標にしていたそう。「株式やFXのリスク投資で40年間でトータル3000万円ほどの収益」を得ていたこともあり、現実的に貯められる金額として想定していたと言います。
しかし実際の年金生活が近づくにつれ、老後資金は「2000万円」程度でもいいのでは、と感じているそう。
「貯金はいざというときの保険として(キープしておき)、生活費はその時の収入の範囲内でやりくりすることを人生ゲームのように楽しんで過ごせば、2000万円くらいの蓄えがあれば充分です。若い頃、大学生の時の下宿生活時代は生活費10万円くらいで楽しく生きてきた。その実績が今も老後生活の自信となっています」とあります。
「固定費を削減し、たまのぜいたくで人生を楽しみましょう」
今の生活の満足度については「満足している」という投稿者。「特別支給の老齢厚生年金をもらっていますが、現役で働いているし、支給額もカットされていますが充分に暮らせています」とその理由を語ります。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「生活は極力固定費を削減したライフスタイルで、ぜいたくは変動費で人生を楽しみましょう」とアドバイスされていました。
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