最近のキッズケータイは「通話だけ」じゃない
キッズケータイといえば、防犯ブザーのようなコンパクトな通話だけの携帯電話を想像する人が多いでしょう。実際、ほんの数年前まではそうした機種ばかりでした。しかしキッズケータイも年々進化しており、最近の機種はわずかにサイズが大きくなった代わりに- 「+メッセージ」を使ったメッセージ送受信機能
- カメラを使っての写真撮影機能
+メッセージは電話番号を知っている相手に対して、LINEのように、文字だけでなくスタンプを使ったメッセージの送受信ができるアプリ。ドコモ、au、ソフトバンク、MVNO間でやりとりができます。
以前のキッズケータイでもSMSは利用できましたが、送受信の度に料金がかかったり、一度に送信できる文字数の制限がありました。しかし、+メッセージであれば、かかるのはパケット通信量のみ(初回認証後はWi-Fi利用も可)で、追加料金や、文字数の制限などもありません。
機種によりますが、500万画素~とかなりの高画素のカメラが搭載されていますので、キッズケータイといえどかなりキレイな写真を撮影することができます。
もちろん、この写真は+メッセージで送信することもできるため、例えば「今、どこにいるの?」と親から連絡した際に、写真でより具体的な場所を知らせてもらうような親子間の連絡を行うことも可能です。
また、上記以外のあんしん機能としては「GPSによる、親のスマートフォンから子どもの現在地の確認」や、電話帳登録外の番号を着信拒否する機能などもあります。
これらの機能は「保護者モード」で専用の設定ページから利用可否を細かく設定することもできるため、不用意に機能をオフにしたり、知らない番号の電話をとってしまうようなことを防ぐことも可能です。
キッズケータイ向けの料金プランは「コミコミ」が主
以前よりも機能が充実している現在のキッズケータイですが、料金プランは以前と変わらず「コミコミ」です。NTTドコモ、au(KDDI)、SoftBankの3社のキッズケータイの料金プランは以下の通りです。■NTTドコモ
- 料金プラン名:キッズケータイプラン
- 月額料:税込550円
- 料金プラン名:ジュニアケータイプランME
- 月額料:税込660円
- 料金プラン名:基本プラン(みまもりケータイ/キッズフォン)
- 月額料:税込539円
また前述の通り、+メッセージの送受信には追加の料金はかかりません。
上記以外にかかる費用があるとすればキッズケータイの本体代ですが、スマートフォンに比べ本体代も安く設定されていますので、それを込みにしても月々の料金はかなり安く済ませることができます。
小学生の子どもにキッズケータイを持たせて良かったこと
筆者にも中学生の子どもがいますが、数年前、小学生になったタイミングでキッズケータイを持たせるかどうかすごく悩み、結果的に持たせることにしました。経験として、子どもにキッズケータイを持たせてよかった話もご紹介します。一番に良かったと思ったのは「連絡が取れること」です。
筆者宅は父子家庭であり、世の中も共働きなど、子どもが小学校から帰ってくるタイミングで、親が家を空けていることは珍しくありません。そのため帰宅したタイミングで帰宅メッセージを送ってもらうようにしましたし、メッセージが来ていないときに、こちらから帰っているかメッセージを送れば返事があるので安心できました。
また放課後に遊びに行く場合も「誰と、どこで遊ぶか」といった連絡も入れてもらえますし、そこからの帰宅の連絡がないような場合にも、GPS機能で「今どこにいるか」を確認できます。特に暗くなるのが早い冬場などは、親として安心でき、キッズケータイを持たせてよかったと思いました。
料金や機能も今回ご紹介した通り、思った以上に安く充実しています。「不要かも」と思うこともありましたが、やはり持たせて使い方を教える、約束を設けることで親子ともに安心できる要素の方が多かったので、ぜひ前向きに契約を検討してみてはどうでしょうか。
【この記事の筆者:迎 悟】
家電量販店やキャリアショップなど、多数のチャネルで携帯電話販売の最前線に10年近く従事。その経験をもとに、現在はフリーランスライター・ブロガーとして活動している。携帯電話販売の現場インタビューや契約・使い方のハウツーを中心に、さまざまな媒体で執筆中。