実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、宮城県在住68歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
![男性](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/5/0/8/6/5/6/202501301404/pixta_120060806_M.jpg)
同居家族構成:本人、子ども(38歳)、母(90歳)
居住地:宮城県
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:850万円
現在の金融資産:預貯金500万円、リスク資産3000万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:厚生年金38年(うち35年は共済年金)
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万4545円老齢厚生年金(厚生年金):11万2522円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金7万3000円
年金以外の収入:給与収入7万円(年額、試験の監督員)、不動産収入100万円(年額)
ひと月の支出:約40万円
「貯蓄額が目に見えて減っている」
現在、およそ預貯金500万円、リスク資産3000万円を保有しているという今回の投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「現役時代にもっと貯めておけばよかった・足りない」と回答。
その理由として、「毎月貯蓄の金額が減っているのが目に見えており、物価高に追いついていない。また、健康保険や介護保険の社会保険料も上がり続けており、正直しんどいと思っております。不動産収入もありますが、固定資産税も相当の額の請求があり、貯蓄は減る一方です」と語っています。
「年金で生活できることを前提にしていた」
現役時代、老後資金は「2000万円」を目標に貯めたいと考えていたそう。「年金である程度の生活は維持できるものと思っており、老後の不意の出費に備える程度と考えて、この金額を目標にしておりました。現実、今の年金だけで(生活すること)はとても難しい」といいます。
そのため、すでに目標を上回る金融資産を蓄えたものの、十分な老後資金として「5000万円くらいあればなぁ」と感じているとのこと。
「今でこそ投資信託や株式投資をして、徐々に投資の有用性を実感しておりますが、現役時代は投資等には興味がなく、怖いものと思っていたので、早めにせめて投資信託を始めておけば」と悔やみます。
「今や老後2000万円では厳しいと実感」
今の生活については「あまり満足していない」と投稿者。「現役時代より生活の質を落とした」ものの、物価高騰で思うように出費は減らず、「貯蓄に手をつけざるを得ない厳しい現実が待っていた」とのこと。
くわえてリタイア後まもなく予期せぬ出費も経験したそうで、「築40年の家の台所と床、屋根も劣化し、台所のリフォーム、屋根の補修と立て続けて出費がかさみました。合わせて400万円程となり、落胆してしまいました」とあります。
老後資金に不安を感じている現役世代には、「老後資金2000万円問題が話題になりましたが、年金生活者として老後資金2000万円でも厳しいというのが実感です。今投資等をして運用資金が徐々にではありますが、増えているのが実感できています。新NISAが始まりこの制度等を活用して少しずつでもいいので、積み立ててほしい」とアドバイス。
「若いからこそ時間を味方につける良いチャンスだと思います」とエールを送っておられました。
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