年金・老後のお金クリニック

64歳で特別支給の老齢厚生年金がもらえるようです。後から受け取ると普通の年金のように加算されるのですか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、60代前半でもらえる特別支給の老齢厚生年金の受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

All About 編集部

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、60代前半でもらえる特別支給の老齢厚生年金の受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:64歳で特別支給の老齢厚生年金がもらえるようです。後から受け取ると普通の年金のように加算されるのですか?

「昭和39年生まれ。64歳で特別支給の老齢厚生年金がもらえるようです。65歳までは今の会社で働く予定です。この特別支給の老齢厚生年金を放っておいて、後から受け取ると普通の年金のように加算されるのですか?」(60歳女性さん)
受給開始年齢より後に特別支給の老齢厚生年金を受け取るとどうなるの?

受給開始年齢より後に特別支給の老齢厚生年金を受け取るとどうなるの?

A:65歳になる前に特別支給の老齢厚生年金の請求をしなかった場合は、65歳以降に老齢年金を請求した時に一括で支払われます。増額されることはありません

老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は65歳になると受け取れますが、66歳以降、最長75歳までの間で、受給開始時期を1カ月単位で選択できます。(繰り下げ受給)

繰り下げ受給をすると、1カ月繰り下げるごとに0.7%、年金額が増額されます。繰り下げには、老齢基礎年金の繰り下げと老齢厚生年金の繰り下げがありますので、片方だけ、両方同時に繰り下げすることもできます。

ただし、相談者が繰り下げたいと考えている「特別支給の老齢厚生年金」は繰り下げができません。相談者が64歳で特別支給の老齢厚生年金の請求をせずに放っておくことで、増額されることはありません。

特別支給の老齢厚生年金等の老齢年金を受け取る場合には、請求手続きをしないと受け取れません。年金請求書を提出する必要があります。

もし65歳以降、老齢年金を請求した時に、特別支給の老齢厚生年金が支払われていなかった場合には、未支給分の年金として一括で支払われます。

年金には時効があります。年金の受給権は、権利が発生してから5年が経過すると、時効によって消滅してしまいますので、受け取れなくなってしまいます。くれぐれも注意しましょう。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2025/12/31まで)を実施中です!

※抽選で20名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。
投資や資産運用に関する最終的なご判断はご自身の責任において行ってください。
掲載情報の正確性・完全性については十分に配慮しておりますが、その内容を保証するものではなく、これに基づく損失・損害などについて当社は一切の責任負いません。
最新の情報や詳細については、必ず各金融機関やサービス提供者の公式情報をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます