現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、神奈川県在住85歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:85歳男性同居家族構成:本人のみ
居住地:神奈川県
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:700万円
現在の貯蓄額:預貯金200万円、リスク資産200万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:厚生年金40年、国民年金4年
現在受給している年金額(月額)
老齢年金(国民年金・厚生年金):約19万4000円障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
「物価は面白がるようにどんどん上がっている」
現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足していない」と回答した今回の投稿者。その理由として「物価は面白がるようにどんどん上がり、パートすらないこの年。わずかな年金から引かれた税金で自分等の懐を肥やしている政治家たち」と独自の言い回しで世の中への不満を口にします。
ひと月の支出は約「20万円」。年金だけでは「毎月足りない」と回答されています。
「日本では年金術もなにもない」
年金で足りない支出については「(現金の確保に)NISAを崩したり、カード会社に借金するなど」で補填しているという投稿者。「やりくりが出来なくなったら死ぬしかない惨めな国に生まれたことを、悔やむ今日この頃であります。免許も返し、この年ではパートすらありません」とコメント。
年金生活においては「肉、魚、果物、食べたいものも買わずにひたすら我慢。好きだった酒もたばこもやめ、節約せねば生活がたちゆかない。日本では年金術(※老後資金の活用法などを指していると思われる)もなにもない。惨めだが生きねばならない」と苦しい現状を語ります。
「借金してまで遊び、結果家を売ってこのぼろ団地を買った」
現役時代の後悔については「現役時代は、会社勤務と小さなお店で、寝ずに働きました。40代で会社と労金から、身不相応な借金をして店つきの家を買った。観光も夜遊びもせずに遮二無二働き、7年も早く(ローンを)払いきって、会社もお店もスッパリ辞め、すぐにこの年金生活になったこと」と回答。「我慢した反動か、夫婦で日本じゅう観光してまわった。その後妻を亡くし、また借金してまで遊び、結果家を売って、このぼろ団地を買った。妄想老人生活で、命をつなぐ毎日。悔いてはいませんが、子や孫に迷惑にならないようにして、静かに逝きたいと思っています」とのこと。
今の生活での不満については「ニュースになるような、学歴詐称や裏金問題を聞くにつけ、この国に生まれたことを、惨めさをうらむこともあります。しかし、アフリカへ避難する金も無いので、諦めている今日この頃です」とコメント。
いっぽうで「団地で知り合った同じ年代の人達と、大山や鎌倉へ行きお参りしたり、とにかくよく歩いています。寒かったり雨の日には、将棋をさしたり麻雀をしたり、できるだけ独りでボヤっとしないようにしています」と今の生活の楽しみも教えてくれました。
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