理屈では測れないリアルな失敗エピソードから、ご自身の投資のヒントを見つけ出してください。
投資の失敗エピソード・回答者プロフィール
年齢性別:57歳男性同居家族構成:妻(56歳)
居住地:東京都
職業:自営業・自由業
世帯年収:本人50万円、配偶者800万円
世帯金融資産:現預金7000万円、リスク資産8000万円
投資を始めた年齢や時期:49歳(2015年)
■リスク資産内訳(※商品名の詳細が不明なものも原文ママ記載)
・日米株:1370万円
・投資信託:1600万円
・iDeCo:570万円
・AI投資:4500万円
「あの一連の事件で株価が半値以下に」
2019年頃に個別株で失敗をしてしまったという今回の投稿者男性。「私の失敗のひとつは、2019年10月に日産株を買った直後にカルロス・ゴーンの国外逃亡事件が発生し、底値が近いと考えていた株価が更に急落し、未だにマイナス状態だというものです」と話が始まります。
もともと投稿者は「2015年に初めて証券口座を開設」して以降、控えめに資産運用をしていたのだそう。
「しかし2018年頃から、個別株の売買を積極的に行なってみたいと考えるようになり、個別株の購入を始めました。その中で購入した銘柄の一つが日産」だったそう。
「日産の株価は2018年末のゴーンの逮捕以降、大きな下落が続いていましたが、ゴーンの勾留、起訴、追起訴、などの様々な段階を経て、2019年の秋口には、あとは裁判を待つだけというような状態になっていました。そこで『ほぼ底値だろう』と考え、2019年10月頃に日産株を100万円分購入しました。その時の株価は約710円でした。しかしご存知の通り2019年12月末に、保釈されたゴーンが海外に逃亡するという映画のようなまさかの大事件が発生しました。恐らくこの事の影響もあり、日産の株価は2020年3月には300円程まで更に激しい下落を起こしました」。
その結果「半年もしないうちに100万円が40万円程」にまで目減り。現在「株価は最安値から少しずつ上昇しているとは言え購入時の株価まで戻る事は無く、現時点で約20万円のマイナスという状態です」とのことです。
「売買は資金的に十分余力のある範囲で行うべき」
当時は「買った時点が絶対的な底値だとは思ってはいませんでしたが、ゴーン事件の全容がほぼ明らかになっていたため、それ以上極端に悪い状況にはならないだろうと考えて購入の決断をしました」と算段あっての購入だった模様。「加えて、日産という会社自体が好きだった事もあり、安値で買える良いタイミングだと判断し購入に踏み切りました。しかしながら、まさかの国外逃亡という、誰もが想像もしないようなとんでもない最終幕が用意されていました」と振り返ります。
今回の失敗から学んだこととして、「被告人の海外逃亡というその時点での結末は、通常は想像し得ない事だと思えるので、その発生を読めなかった点については自分を責める事はありません」としながらも、「しかしながら、想定外の出来事を想定する事は誰にも絶対に出来ないので、チャレンジ的、実験的な売買は資金的に十分な余力のある範囲で行なうべきという事は学びました」と言います。
「むしろAIに任せた方が時間を有意義に使える」
失敗を踏まえ現在は「個別株による運用は大きな利益を生む可能性もありますが、その逆もあり、利益を生むためには企業の業績や市場の動向を一定程度真剣に観察する必要があると感じています。しかしながら、それはとても面倒です。そのため、AI投資等の何も考えなくても良い投資方法を中心に置いています」とのこと。また「安い、または安くなった株を購入する事は悪い事ではないと思いますが、この日産株の経験をもとにすると、その株の安さ、株価の下落が事件や事故によって発生した場合には十分な注意が必要だと思います。もっと言うと、そのような株の購入は避けた方が良いと思います」とも。
なお、新NISAを含めたこれからの投資戦略については、「全体的な戦略としては、AI投資とインデックスファンドを中心にして行こうと考えています。これは、投資について考える時間をなるべく少なくしたいためです。お金を貯めるために使う時間よりも、お金を使う時間を増やすべきだろうと言う事です。新NISAはフル活用するつもりです。運用資産が増えるほど売却時の税金が増えるので、非課税枠で資産を増やす事は資産増に直接的に良い影響を与えるからです」とコメントされていました。
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※特定銘柄について、投資の勧誘を目的としたものではございません。資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願いします