現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、愛知県在住65歳女性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:65歳女性同居家族構成:本人、夫(60歳)
居住地:愛知県
リタイア前の雇用形態:公務員
リタイア前の年収:700万円
現在の貯蓄額:預貯金約1000万円、リスク資産なし
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:国民年金35年、共済年金33年(一元化により厚生年金8年)
現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):繰り下げ中老齢厚生年金(厚生年金):19万円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金保険50万円(年額・70歳まで)、年金共済5万円(月額・80歳まで)
配偶者の年金や収入:夫給与収入手取り200万円だが、自分の小遣い等を引き、家に入れるのは月11万円程度
「男性と同じだけ年金を支給されている」
現在の年金額について「満足している」と回答した今回の投稿者。その理由として「公務員(公立学校の教員)なので、年金は男性と同じだけ支給されている。金額も、大手企業の退職者と比べても低くはないから」と語っています。
ひと月の支出は約「28万円」。それでも年金だけでは「毎月足りない」と回答されています。
「5年後には年金のみで日常生活を賄う想定」
現在投稿者は、「再任用で週19時間20分(2.5日)小学校勤務。給与は月15万円と期末手当(ボーナス)年30万円」の給与収入があり、来年度からも「非常勤として週10時間の勤務の予定。月10万円程度」を見込んでいるとのこと。そのため、年金だけで生活費が足りないことについても、「現在は年金のみでは生活費に届かないのは想定内。まだ夫も現役なので、夫と自分の給与収入+年金共済(合計30万円)で生活している」と織り込み済み。
また「予想外の出費があれば年金から出して、残りは貯金している。加給年金も貯金に回している。5年後、夫も年金をもらい、自分も繰り下げ中の国民年金が加算されるので、年金のみで日常生活は賄える見込み」と、かなり計画性をもって暮らしている様子です。
「長年浪費家体質だった夫が貯金できるように」
順調そうに見える年金生活の一方で、現役時代にお金で苦労したと語る投稿者女性。「現役時代は夫の借金を払ったり、住宅ローンを払ったり、子育てにお金がかかったりと、あまり貯金できなかった。結婚が遅く、定年退職時に一人娘がまだ大学2年。もう少し早く結婚して子どもを生み、家を買っていたら、退職金は手付かずに残せたのに、と思う。また、退職目前まで自分の年金とか退職金、投資について全く無知であったことも残念。もう少し早くから備えていたらと思う」とコメント。
またご主人に対して、「非正規雇用でボーナスもなく、退職金も出ない夫には自分の退職金や現役時代の給与、年金について知らせていない。ただ、定年退職後は給与が激減していることや、年金生活者なんだから節約しないといけない、と(夫に)言っている。本当のことは、うすうす気づいていると思うが、当面は黙っておく予定。夫が定年退職したら、本当の意味で年金生活が始まるので、きちんと情報共有したい」と語ります。
それでも、「長年浪費体質だった夫が、還暦を迎え500円玉貯金ができるようになった。ちまちま貯めたお金で、年一回だが近場に一泊旅行できるようになった」そう。
「本当は、自分のお金で旅行に行けるが、それは内緒にしている。年金生活だから私の給料をあてにしてはいけない、と脅しているのが功を奏したようだ。ちなみに夫婦とも自分の貯金箱で500円玉貯金をしており、私の方は外食貯金ということにしている」とご夫婦で良い関係が築けている様子でした。
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