Q. 「指定野菜」とは何ですか?「特定野菜」とどう違うのでしょうか?
指定野菜、特定野菜とは? どんな目的で分けられているのでしょうか
A. 指定野菜も特定野菜も、重要な野菜を安定供給するために指定されるものです
「指定野菜」も「特定野菜」も、一言で言うと「日本人の食生活に欠かせないと認められた野菜」のことです。指定野菜は国(農林水産省)が指定し、特定野菜は都道府県単位で都道府県知事が選定するという違いがあります。いずれも「消費者にこれらの野菜を安定供給すること」を目的としています。
指定野菜は「野菜のうち特に消費量の多いもの」です。現在は次の14種類が指定されています。
■指定野菜一覧
- キャベツ
- きゅうり
- さといも
- だいこん
- たまねぎ
- トマト
- なす
- にんじん
- ねぎ
- はくさい
- ばれいしょ(じゃがいも)
- ピーマン
- ほうれんそう
- レタス
2026年からは、上記にブロッコリーが追加されて、15種類になります。
特定野菜は、指定野菜に準ずる野菜で、現在は35品目が選ばれています。
指定野菜や特定野菜になると、豊作や天候などの影響で価格が下がってしまったときに、生産者にしっかりと補助金が支払われるようになります。
例えば、野菜が豊作すぎて価格が下がると、生産農家の収入が減ってしまうことはしばしばあります。収入の減少を受けて、次の作付面積を減らそうと考える生産農家も出てくるでしょう。しかし、作付面積が減ると、次はその野菜が足りなくなり、消費者のもとに行き渡らなくなるリスクが発生してしまいます。そのようなことがないように、重要な野菜の価格が下がった時には、生産農家に価格差補給交付金を交付して、その後も生産が続けられるようにサポートする仕組みができているのです。
ただし、補助金が出るのは、いずれも規模の大きい産地に対してのみです。指定野菜には「指定産地」、特定野菜には「特定産地」があります。それぞれの産地で生産されている場合のみ、保証の対象となります。
私たちが普段何気なく食べている「定番の野菜たち」は、このような制度で守られているのです。
■参考