男のこだわりグッズ

「ほぼ日手帳2024」が発売!岡本太郎、パジャマ柄…文房具マニアの目を引いた最新作を超厳選レポート

2023年も、「ほぼ日手帳」の2024年版が発売されました。新作カバーや文房具も含めると200アイテム以上と膨大なラインアップでの発売なので、選ぶにも迷ってしまいますね。そこで、内覧会で実際に実物を手にしてみた筆者が、今回の新作のハイライトを紹介します。個人的に目を引いたものを中心に紹介していますが、手帳選びの参考にしていただければ幸いです。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

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2024年版のほぼ日手帳、最も大きな変化は、中紙が巴川製紙所の「トモエリバー」から三善製紙による、ほぼ日手帳用のオリジナルペーパー「トモエリバーS」になったこと。より裏抜けがしにくくなっている

2023年も「ほぼ日手帳」の来年版、つまり2024年版が発売されました。「LIFEのBOOK」をコンセプトに仕事でもプライベートでも自由な使い方ができる「ほぼ日手帳」の大きな特長は、ビジネスマンにもフリーランスにも、主婦にも学生にも、極端に忙しい人にも、予定が少ない人にも、スケジュール管理をしない人にも使える、その汎用性に富んだフォーマットでしょう。

時間管理より、ライフスタイルを補助するツールとしての使われ方が多い手帳なので、どのように持ち歩くか、日常の中にあって楽しいものになっているかがとても重要です。だから、本体とは別に毎年数多くのカバーが登場し、数多くのデザインが発表されます。同時に、手帳と組み合わせて使える文房具類も提案されます。

ここでは、2024年版の「ほぼ日手帳」内覧会で取材した、注目したい製品をピックアップして紹介します。2024年版の全ラインアップは、ほぼ日手帳の公式サイトで見ることができます。
 

パジャマの柄をモチーフにした「寛大なインテリアの手帳」

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「PAMM」の「寛大なインテリアのパジャマ」をモチーフにした、オリジナル・A6サイズ(カバーのみ5940円/税込)とカズン・A5サイズ(カバーのみ6710円/税込)の手帳カバーとPCケース(8800円/税込)。

手帳は、一年間常に手元に置いて使う相棒です。そういう存在のアイテムにふさわしいデザインとして筆者が特に気に入ったのが、パジャマが人気のブランド「PAMM」とのコラボ「寛大なインテリアの手帳」です。

手帳のデザインがパジャマにも使われているのではなく、パジャマのデザインをモチーフに作った手帳というのは、仕事でもプライベートもシームレスに使えるほぼ日手帳にとても似合うと思うのです。しおり紐や内ポケットの中まで、パジャマのデザインを取り入れた凝った仕様も魅力です。
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デザイン・モチーフとなった「PAMM」の「寛大なインテリアのパジャマ(椅子の色)」もほぼ日ストアで購入可能。上下セット2万1990円(税込)。レーヨン64%、オーガニックコットン36%の生地はサラッとして心地よい。サイズは、S、M、L。個人的に一番気に入ったのは、このパジャマでした。

しかも、そのデザインがかなり大胆でポップな柄なのに、パジャマとしての落ち着きもあり、しかしちゃんと主張のあるデザインなのです。「PAMM」の「寛大なインテリアのパジャマ(椅子の色)」の生地感もとても良く、このパジャマもほぼ日ストアで扱うというのもいいですね。セットアップで特にパンツのシルエットがゆったりとしつつ良い形なのも気に入ってしまいました。

もちろん、手帳カバーにもそのパジャマのデザイン上の遊び心が取り入れられていて、単に、同じような柄を使ったというだけに留まっていないのも素晴らしいです。
 

2年目の「ほぼ日手帳HON」はバリエーションが豊富

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「ほぼ日手帳HON」は、2024年版からA5判、英語版も登場。写真左上からMother「Beginings」、「Slash(ネイビー)」、「Slash(アイボリー)」、タイ&チーフ「Cats & Me」、ペーパーシリーズ「ブラックギンガム」、牧野富太郎「ヤマザクラ」、One Piece Magazine「like the sun」、LIBERTY FABRICS「Emma and Georgina」、タイ&チーフ「タツノオトシゴ」。

2022年に発売され、2023年版がデビューとなったほぼ日手帳のニューラインアップで、カバーなしで使えるタイプの「ほぼ日手帳HON」にA5判や英語版が登場。さらに表紙のデザインのバリエーションが増えていたのもうれしいポイントです。

糸井重里さんが、文庫本に直接予定などを書き込んでいた経験から生まれた「ほぼ日手帳」が、「本」というスタイルに改めて立ち返った「ほぼ日手帳HON」は、その携帯性や使っているうちに手に馴染む感じ、「本」という存在の魅力など、デジタルの時代にわざわざ紙の手帳を持つ意味を与えてくれる製品なのです。
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「ほぼ日手帳HON(A6)Slash(アイボリー)」2970円(税込)。一年で一冊の本を書き上げるイメージで使える手帳なので、たたずまいも書籍そのもの。

今回の新製品の中では、2022年に発売され、メインビジュアルになっていたダークネイビーに金のスラッシュが入ったデザインの「Slash」の新色アイボリー・バージョンと、糸井重里さん作のゲーム『MOTHER』のパッケージをモチーフに、シリーズの攻略本的なムードがあるA5判の「BEGINNINGS」、ネクタイ生地で2024年の干支である辰をタツノオトシゴで見立てた「タツノオトシゴ」のA6判が気に入っています。

「タツノオトシゴ」は週間手帳であるweeksのデザインにも採用されていて、そちらもいい感じに仕上がっていました。個人的には、アイボリーの「Slash」を来年の手帳にしようかと考えています。
 

岡本太郎コラボ「黄金の顔」など、今年もアーティストコラボが充実

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写真左「岡本太郎 黄金の顔」(オリジナルサイズ・A6)4950円(カバーのみ/税込)、写真右「岡本太郎 3つの顔」(weeks)2970円(税込)。「黄金の顔」はしおり紐のチャームが太陽の塔デザインだったり、カバー内部にも太陽の塔モチーフが使われている。

内覧会で最も目を引いたのは何といっても『太陽の塔』をモチーフにした手帳カバーでした。特に、その顔部分をそのままカバーにしたような「黄金の顔」のインパクトは強烈です。手帳カバーのデザインもいろいろありますが、ここまで強い印象を残すデザインも珍しいでしょう。それでいて普段使いの邪魔になるデザインではないあたりがうまいですね。

岡本太郎コラボでは、他に、黄金の顔、太陽の顔、黒い太陽の「太陽の塔」にあしらわれた3つの顔(一番下が黒い顔なので写真では見えていません)を並べたweeksもありました。
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西川(C)友美「いぬ(オリジナルサイズ・A6)」カバーのみ8800円(税込)。右に少し写っているのはweeks「花火セット」。

今年もさまざまなアーティストとのコラボが登場していますが、個人的に気に入ったのは、西川(C)友美さんによるカバー「いぬ」です。

ジャカード織の質感と熱燗の入ったとっくりに首まですっぽりと浸かっているいぬのフォルムがマッチして、独特な世界観が表現されています。柄だけではなく、手帳を含む全体が、ほとんどアート作品といったたたずまいになるのです。
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西川(C)友美「花火セット(weeks)」2970円(税込)。花火はどこにも描かれていないけれど、花火セットなのだ。花火セットのパッケージそのものをイメージして作られている。

同じく、西川(C)友美さんによるweeksの「花火セット」も面白いデザインです。「花火セット」という名前ですが、花火が描かれているわけではなく、さまざまなモチーフが入り乱れ、ぎゅっとまとまっている様子が、市販の花火セットに似ているところから、この名前を付けたのだそうです。

それぞれのイラストにほとんど関係はないけれど、どこか同じテイストを感じさせるあたり、まるで西川(C)友美さんのミニ作品集のようです。
パンダ柄

北村人「Love It (Panda)」。カバーの他にもさまざまに展開されている。

他にも、アーティストコラボでは、夢の雑貨店のような北岸由美さんの「おみやげ」、パンダ柄の手帳ではナンバーワンではないかと思った北村人さんの「Love it(Panda)」が印象に残りました。

あと、久保田寛子さんによる下敷きは、引きの構図で描かれた夜景や夕景が、その日一日のログを記すときに敷くのにとても似合っている気がして、しみじみ良いものです。
 

牧野富太郎コラボに見る植物図と手帳の相性の良さ

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「ほぼ日手帳HON 牧野富太郎『ヤマザクラ』(A6)」2970円(税込)。

朝ドラ「らんまん」が決まる前から続いている、牧野富太郎博士とほぼ日のコラボも、今回で5回目。筆者は以前から、博物画と手帳やノートは相性が良いと思っていて、パリの標本店「デロール」とフランスのノートのメーカーである「クレールフォンテーヌ」のコラボの「アニマリス」シリーズなども大好きなのですが、牧野富太郎さんの植物図も、絵画とは違う線が書籍とノートの中間のような「手帳」の表紙としてふさわしいと思うのです。
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今回の牧野富太郎コラボ製品たち。前回、オリジナル(A6)サイズのみの発売だった「コウシンソウ」のカズン(A5)サイズも登場。

今回は、新作としては、ほぼ日手帳HONの「ヤマザクラ」が登場。コラボカバーでは「コウシンソウ」(コットン生地にマットな印刷のカズンサイズは新作)、weeksでは「シハイスミレ」、そして各サイズ用の下敷きも発売されています。

「ヤマザクラ」は、『大日本植物志』第一巻第一集の巻頭図の第一図版を使用。朝ドラで知った人にもアピールする図柄であると同時に、日本における博物画としての植物図がどのように描かれるべきなのかが、とても分かりやすく表された図版で、手帳らしい表紙デザインになっていると思います。
 

ほぼ日手帳の変化に手帳文化の変遷を見る

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今回の「ミナ ペルホネン」のカバーでは、この「anone-anone(black)」(オリジナルサイズ・A6)7700円(税込)、(カズンサイズ・A5)9900円(税込)が、とても魅力的だと思った

こうやって、細かく紹介していくときりがないので、あとは、公式ページや、今年も発売された書籍『ほぼ日手帳公式ガイドブック2024』を見ていただくとして、個人的に気になったのは、手帳のカバーとしてはやや大袈裟に感じた「ミナ ペルホネン」のカバーが、今の手帳の使われ方にとてもマッチして見えたこと、鉄道路線図が今年も「ほぼ日の路線図2024」として、きちんとデータを更新して発売されていたこと。手帳という文化が、どのように変わっていったかを見るのにも、ほぼ日手帳というブランドは、とても役立つように思いました。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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