83歳男性に聞いた、年金暮らしのリアル(画像はイメージ)
現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All About編集部が実施したアンケート調査から、大阪府在住83歳男性のケースを紹介します。
回答者の情報
こちらの男性は、既婚で子どもあり。現役時代は自営業を営んでおり、ピーク年収は500万円。現在の貯蓄額は約3000万円。83歳時点の年金額(老齢基礎年金や老齢厚生年金などの合計)は月13万円で、その額には「満足していない」と回答しています。「物価は上がるばかり、年金はそのままの状態」
年金額に満足していない理由として「国民年金のみだから、年収にしても150万~160万円くらいしか入らない。それなのに最近は物価が上がるばかり。年金はそのままの状態。これでは毎日の生活が苦しくなってもおかしくない」と語る男性。「自分の場合は、国民年金のほかに年金保険に入っていたので、年金をもらい始めた頃は、いわゆるサラリーマンの企業年金と同じくらいの額と、国民年金がもらえた。しかし個人で掛けた年金が途切れてしまった途端に収入は国民年金だけになり、その上、物価上昇で苦しさが増すばかりとなった」と、物価は上がるのに年金額は上がらないことに不満を持っているようです。
「もっと社交的に人付き合いをして人脈を広げておけばよかった」
現役時代の後悔について伺うと「年金保険の加入期間をもう少し長くしておけば良かった。当時はそれだけで精いっぱいだったが、期間を短くしたことが悔やまれる」と回想する男性。「また、それ以上に1社だけの下請けになるのではなく、もっと仕事をもらえる会社を増やしておけばよかった。その努力が足りなかったとは思う。もっと社交的に人付き合いをして人脈を広げておけばよかった」と、年金だけでなく、仕事ぶりや人付き合いについても悔やんでいるようです。
「近所の畑をしている人達からの頂き物ですませる」
現在の年金暮らしで工夫している節約術を伺うと「とりあえず余計なものに手を出さず、必要最小限の生活にすること。物を買って済ませるのではなく自分の体を動かして、自分で何でもするようにしている。今は車も持たずどこへ行くにも自分の足で行くようにしている。毎日の食事は、チラシなどでスーパーの安売りを見て、その日のうちに歩いて行き、安いものを買う。何処のスーパーで何時の日に安売りをするかを知っておく」とのこと。今後については「今は、年も年だから早くお迎えに来てほしいのだが、なかなかそれも思うようにいかないので、じっと耐えて毎日の生活をしている。衣食住の衣と住はそのままである物を着ている。後はお迎えがくるまでの食だ。その食も質素に、できるものは家の庭で野菜を作り、とりあえずお腹に入るものを栽培して、近所の畑をしている人達からの頂き物ですませるようにしている」と語ってくれました。
※回答者のコメントは原文ママです