コーヒーの購入金額が高い街・低い街を紹介していきます
そこで今回は、総務省の「家計調査」を参考に、コーヒーの購入金額が高い街・低い街を紹介していきます。さらに、コーヒーとの相性がよいパンの消費量についてもあわせて見ていきます。
コーヒーをよく飲む街はどこ?
総務省の「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2020年(令和2年)~2022年(令和4年)平均)」から、インスタントコーヒーやコーヒー豆などの形で販売されている「コーヒー」の年間消費量を見てみましょう。全国平均額は年7236円です。コーヒー消費量の金額で見たベスト10は次のようになっています。 第1位は大津市。年間の消費量は年8920円となっています。大津市は、前々回発表(2018年~2020年)では第3位、前回発表(2019年~2021年)では第2位と、年々順位を上げており、コーヒー好きが多い地域性が伺えます。ちなみに後で紹介する「コーヒー飲料」は28位、喫茶店のコーヒー代などを含む「喫茶代」は8位となっていることから、大津市では自宅や職場でコーヒーを作って飲むことが多く、喫茶店の利用も比較的高いことがうかがえます。
第2位は東京都区部で、年間消費量は年8798円。東京都区部は、全国的にもコーヒー豆などの販売店が多いことをふまえれば、納得の順位といえるでしょう。一方、豆や粉の数量で見たランキングでは16位となっていることから、豆や粉の単価の高さが順位を押し上げている可能性もあります。また、飲料全体でも第4位につけており、飲み物の消費そのものも多くなっています。
第3位は京都市。京都というと煎茶や抹茶のイメージが強いかもしれませんが、全国でも有数のコーヒーの街。実際、同ランキングでは、2018年~2020年、2019年~2021年いずれも第1位となっています。また、後で紹介するパンの消費ランキングでも首位を誇っており、パンとコーヒーの文化が根づいた街だといえるでしょう。
コーヒー消費量が少ない街は?
一方、コーヒー消費量のワースト10は次の図のようになっています。 九州の都市が多くランクインしていることから、温暖な地域ではやはりコーヒーの消費量が少なくなると考えられます。また静岡市や浜松市など、茶類の消費が多い街も、コーヒーの消費は少なくなっています。コーヒー豆やインスタントの「コーヒー」と缶コーヒーなどの「コーヒー飲料」では消費の傾向が違う?
同じ「コーヒー」でも、いわゆる缶コーヒーに代表される「コーヒー飲料」とも消費量の金額を比べてみます。「コーヒー飲料」の消費量ベスト10は図の通り。 「コーヒー」のランキングと見比べてみると、顔ぶれがかなり異なります。たとえば富山市はコーヒー飲料ランキングでは3回連続で第1位となっており、コーヒー飲料が好まれている街ですが、コーヒーのランキングでは第16位。またコーヒー飲料では第2位の那覇市に関しては、コーヒーの消費は第50位と下から3番目の順位となっており、2つの消費量に顕著な差があるという結果になっています。
こうしたことからも、コーヒー豆やインスタントコーヒーと、コーヒー飲料では、消費の傾向が大きく異なるということがわかります。
コーヒーとの相性がよいパンの消費量もチェック!
あわせて、パンの消費ランキングも見ておきましょう。「パン」(「食パン」+「他のパン」)の年間消費量の全国平均は年3万1769円。消費量のベスト10は図のようになっています。 大津市や東京都区部、京都市など「コーヒー」の消費量が多い都市は、いずれもこのランキングに上位に入っていることから、やはりコーヒとパンの消費には一定の相関関係があると推測されます。今回はコーヒーの購入金額が高い街・低い街を紹介していきました。自分が年間どれくらい購入しているか、全国平均やお住まいの地域の金額と比べてみましょう。仮に消費が極端に多いといった場合は、日々の買い物を見直すとよいでしょう。
(監修:酒井富士子/経済ジャーナリスト・オールアバウトマネーガイド)