※資産額については取材日時点のものになります。
井村俊哉の最強コスパ術!
僕は投資家であり、自称コスパ男でもあるっていう。前提として「節約」って言葉が大嫌いで、なんかもう負のイメージありません?「我慢しなきゃ……」みたいな。そんなもん続くはずないですよね。コスパって、自分の中で方程式があって「いいコスパ=得られる便益>投下するコスト」みたいなことなんですよ。常にあらゆる支出の場面で、自分が投下するコストよりも、得られる便益の方が高いというような決断だけをし続けるという。 でもコスパといっても、QOL(生活の質)もやっぱり大事。自分のクオリティをいかに落とさず、コストだけを落とすかがすごく重要で。そういう意味でいうと、例えば「電車なんて乗ってんなよ。チャリで行けや! お金がもったいない」っていうのは違う。
電車は回数券を買って乗る。みんなと同じ便益は享受する。でもコストだけは落とす。これがコスパの究極の考え方なんです。
――動画では、マネーガイドの福一由紀さんが「井村さんのここをマネせよ!」という学びポイントを解説してくれているので、ぜひ併せてご覧ください!
投資で勝つために欠かせない!井村俊哉の最強習慣
ルーティンでやる作業っていくつかあるんですけど、1つは毎日出てくる決算に全部目を通す。決算だけじゃなく、開示情報も目を通す。M&Aの情報があったり、中期経営計画の発表があったり、あとはプレスリリースの粒度でも見るんですよ。「このプロダクトがユーザー数40万人突破しました」みたいなのを会社が開示するじゃないですか。そのユーザー数の増え方というのが投資のヒント、業績につながるヒントになるので。一番ピークの繁忙期は、1日で決算書が1000枚とか出てくるんですよ。
寝ずにやっていますよ、寝てなんていられない。でも、その中に宝がある可能性があるので、探さざるを得ないですよね。そこが差になるので。
背筋の凍りつくような失敗…。そこから得た教訓とは?
一回のディールで8000万円の損失。これがもう投資家人生ぶっちぎりNo.1の損切りですね。今思うと2つの過ちがあって、“おごり”があったというのが1つと、“焦り”があったというのが2つ。この失敗を反省するために拾った句が、「おごるなよ 月の丸さも ただ一度」っていう。月が丸いときって、自分のディールとか自分のやっていること全てが100点だと思って、全て正しい、全部うまくいくと思いがちなんですけど。実際に月が丸いのってたった1日で、次は欠けてくるじゃないですか。
何事にも浮き沈みがある。そこを自分もちゃんと考えておかなきゃいけないなと思って、その句をしたためたんです。おごっちゃいかんなと、焦っちゃいかんなと、地道にいこうと。
――以上、井村俊哉さんが実践している最強マネー術についてお伝えしました。井村さんのコスパを意識した考え方や大失敗から得た教訓など、ぜひ参考にしてみてくださいね。
井村俊哉(いむら・としや):個人投資家。「キングオブコント2011」準決勝進出の経歴を持つ元お笑い芸人。2017年に芸能活動を引退し、19年に株式会社Zeppyを設立。現在は投資家としてテレビや雑誌、YouTubeなどのメディア出演や講演などで、投資に関する情報を発信している。書著『年収3万円のお笑い芸人でも1億円つくれた(日経BP社)』。