97%以上の国民が結婚には反対していた!
写真:代表撮影/ロイター/アフロ
秋篠宮家の眞子さまと小室圭さんの結婚問題がふたたび話題になっています。先ごろ発売された『週刊朝日』(2021年3月発売)のアンケートによれば、1万3000件以上の回答数のうち、結婚に反対と答えた割合が97%を超えたといいます。結婚が延期されて3年以上たった今、小室さんはA4サイズの用紙に28ページにわたり、説明の文書を公表しました。
そもそも、97%の人たちが結婚に反対する原因となったきっかけは、小室さんの母親の佳代さんと元婚約者の男性との間に生じた金銭トラブルといわれています。具体的には、佳代さんと男性が婚約関係にあった約2年間に、男性から小室さん母子に支払われた400万円が、支援するために提供されたお金だったのか、借金だったのか、というものです。
今回、小室さんの文書では「『認識の食い違いの整理』段階で話し合いが頓挫し」、「解決金をお渡ししても借金だったことにされる可能性は否定できない」としていました。つまり、「あくまでも400万円はもらったもの。借金だとは思われたくない」ということを伝えたかったのでしょう。
ところが事態は一転し、その4日後になって小室圭さんの代理人弁護士が「解決金を渡す形で解決に向けて進みたい」と、お金で解決する意向を示したのです。小室さんが発表した文書への反感が大きかったせいなのかどうかはわかりませんが、突然の方向転換に驚いた人も多かったのではないでしょうか。
「お金を返せば終わり」ではない!
単なる金銭トラブルなら「お金を返せば終わり」にできることがほとんどですが、ここまで大きな騒動に発展している場合、お金の問題をクリアにするのはもちろん、そのうえで「潔さ」と「誠実さ」を見せる行動が必要ではないでしょうか。その点で、2つの“ダメ出し”をしたいと思います。まずは、「潔さ」が欠けていた点について。
まるで“後だしジャンケン”のような今回の前言撤回ぶりでしたが、せっかくお金を返すのであれば、もっと潔い表現の仕方があったはず。「借金と思われたくないから返したくなかった」のではなく、「借金とは思っていなかったが、おかげさまで留学もさせていただけたことにも感謝しているので、いただいたお金は働いてお返しします」のほうがずっとスマートで潔いと思いませんか?
そして、「誠実さ」が欠けていた点について。
「複数の弁護士に相談した結果、『話し合いで解決するのは無理だろう』とアドバイスされた」というようなことも文書にはありましたが、これまで3万件以上の複雑な夫婦問題を解決に導いてきた私からすれば、「優秀な弁護士を立てた場合、話し合いで解決できることはたくさんある」というのが持論です。
実際、自分の名誉を守ることを優先させるのをやめ、相手を思いやる誠実さを伝えながら話し合いをすることで、解決できたケースは数えきれないほどあります。少なくともロースクールに通い、法律を学んだ人間であれば、「話し合いでの解決は無理」と考えるのではなく、まずは相手に誠実さを伝え、トラブルを解決していくことを目指すべきではないでしょうか。
今回のことで、小室さんの言動に唯一ほめられる点があるとすれば、それは「母親想いである」ということでしょうか。息子として、母親をかばいたい気持ちがあるのかもしれません。ただ、もしも本当に母親を守りたいのなら、今の「母親の守り方」はただちに変えたほうがいい、と私は思います。「母親は正しいことをした」と訴えるより、97%の国民が納得できるような、小室家に対する不安を払拭していく「潔さ」と「誠実さ」の伝わるアプローチをしていくほうがずっと得策でしょう。