システム手帳人気の復活とミニ5穴サイズの登場
数年前から、システム手帳は復活するとは思っていました。デジタル時代の手帳の意味について、文具王・高畑正幸、手帳王子・舘神龍彦と小物王こと私の3人で考察した「手帳術って何だ」「手帳術のゆくえ」の二冊の電子書籍において、手帳の使われ方の変化はさらに進み、手帳がより個人的なツールになっていく流れとマステブーム、インクブームが重なって、手帳やノートのカスタマイズも当たり前になると予想していました。つまり、カスタマイズしやすいシステム手帳に注目が集まるのは当然だと思っていたわけです。そこにデザインフィルの「PLOTTER」のような、一枚革とリングだけで構成されるシンプルなシステム手帳や、アシュフォードが復活させたミニ6穴よりも更に小さいミニ5穴サイズなどが登場して、今やシステム手帳は手帳やノートの選択肢として大変な人気を集めるようになりました。
その中で、私が今、毎日持ち歩いて愛用しているのが、デザインフィルの「PLOTTER」シリーズの中のミニ5穴バインダーを使った「5015 レザーバインダー ブライドル」です。
シャツの胸ポケットに入る「革のシステム手帳」
名刺よりも二回りほど大きい、ポケットサイズのメモ帳くらいの大きさのミニ5穴は、「M5」の愛称で、女性を中心にここ2年くらいで一気に人気製品になりました。その流れを受けて、発想支援ツールとしてシステム手帳を再定義することをコンセプトにした、ややビジネス寄りだったPLOTTERのラインナップにもM5が登場。これが大人のメモツールとして大当たりでした。実際、老若男女問わない大ヒット商品になりました。使っていると分かるのですが、シャツの胸ポケットにも入るサイズのメモ帳で、高級感があり、尚且つ気軽に使えるものは、それこそ昔の革の手帳くらいしかなかったことに気付きます。スマイソンの手帳などはそういうコンセプトを現代にも伝えていますが、メモ帳として使うので、そこまで高級である必要はありません。
その点、ブライドルレザーを上手く使って、耐久性や立った状態での書きやすさを実現した、このPLOTTERのM5が本当にちょうどいいのです。
スマホ時代に、使いやすく小さなシステム手帳を持ち歩く意味
もちろん、リングメモを胸ポケットに入れていてもいいのですが、それは大人の道具として物足りないと思っていたことに、この手帳を使い始めて気付きました。手の中の収まりの良さ、シンプルな一枚革で余分なパーツのない本体の開きやすさや書きやすさ、好きなリフィルを入れて、書いたメモを捨てるのもスキャンするのも楽な機能性、さっとひとことメモするのにちょうどいいサイズなどなど、スマホやタブレットが常に手元にある状況で必要なメモ帳の条件を見事に満たしています。そして、持っていてうれしいモノとしての魅力も十分。PLOTTERのリフィルはノートのように背が糊付けされていて、リフィルだけでもメモとして使えるし、書いたところから切り離していけば、素早く白紙のページに移動することもできます。スケジュール帳のリフィルを入れれば手帳としても使えるのですが、私は方眼罫のリフィルだけを入れて、メモ帳としてだけ使っています。道端や食事中に思いついたこと、覚書、なんでも1ページに2、3行、どんどん書いていると、意外にメモすることって多いなと気がついたのも、このPLOTTER M5のおかげです。