グルメトピックス

戦国時代から愛され続ける三重・四日市の銘菓「なが餅」

三重ガイドの大石ゆうさんがお土産にイチオシと教えてくれた「なが餅」。四日市の名物で、戦国時代から460年以上も愛され続けています。大石さん自身も、手土産にはいつも「なが餅」を用意していて、初めて見た方には形が面白いと喜ばれるのだそうです。

大石 ゆう

執筆者:大石 ゆう

三重ガイド

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薄く長く伸ばして、表面が焼いてある「なが餅」
 

戦国時代から多くの人に愛されている銘菓「なが餅」をご存知でしょうか? 三重県四日市市の「笹井屋」が作る「なが餅」は、両面にうっすら焦げ目がついた薄くて長い、手のひらサイズのお餅で、中には北海道小豆の餡が入っています。

個包装になっていて、保存もきくので、お土産やギフトにもぴったり。薄くて小ぶりで食べやすく、お年寄りやお子さんにも安心です。
   

戦国武将に愛されたエピソードもある「なが餅」

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四日市は宿場町なので、パッケージには東海道の版画も


北海道小豆の餡を、薄く長く伸ばしたお餅で包んで、両面を香ばしく焼き上げた「なが餅」。歴史的なエピソードを持っていて、それは戦国時代にまでさかのぼります。

伊勢津藩の初代藩主だった藤堂高虎公が足軽の頃、一文無しだったため、出世払いで「なが餅」を食べさせてもらったのだとか。その美味しさに感動すると同時に、長い餅が長く武運が続く象徴として幸先よしと大変喜ばれたそうです。

後年、高虎公が津・伊賀に転封されると、「笹井屋」の初代・彦兵衛を召し出して礼を言うとともに、参勤交代のときには必ず立ち寄って「なが餅」を賞味したのだそう。「笹井屋」の「なが餅」は戦国武将も愛したお餅なのです。
 

「なが餅」は長持ちする

「なが餅」はお餅なので日が経てば固くなりますが、火であぶればまた美味しくいただけます。トースターで軽く焼いてもいいですよ。

冷凍庫で保存しておけば、自然解凍でいただくこともできます。「長持ち」するお餅なのです。私は手土産として持参するとき、「食べきれないときは冷凍にしておいてください」と一言添えるようにしています。
 

包み紙にも注目

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餅の形に縁どられた「なが餅」の字


包み紙には「創業天文拾九年」とあります。西暦でいうと1550年。460年以上愛され続けていることがわかります。
 
よく見ていただくと「名物」と「なが餅」の字は、餅の形に縁どられているのがわかるでしょうか。とてもユニークですね。加えて、きちんと「登録商標」の表示もあります。個性的なデザインと小さな気配りが印刷されていることで、安心して食べられます。
 
「なが餅」はお取り寄せもできます。一度召し上がってみてはいかがでしょうか? 戦国武将になった気分も味わえるかもしれません。
 
DATA
なが餅笹井屋なが餅
容量:7個入り、11個入り、17個入り、22個入り ほか
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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