とにかくここの「モンブラン」はほかと違い、マロンクリーム、シャンティ―、メレンゲの絶妙なバランスが素晴らしく、食べると口の中で幸せが広がります。間違いなくモンブランの最高峰。一生に一度は絶対食べるべきスイーツです。
パリの老舗パティスリーが生んだスペシャリテ
「モンブランといえばアンジェリーナ」、「アンジェリーナといえばモンブラン」と言われているように、パリの老舗パティスリー、アンジェリーナの看板商品である「モンブラン」。イタリアのスイーツをメレンゲにクリームをトッピングした現在の形にしたのは、アンジェリーナであると言われています。「モンブラン」のレシピは20世紀初めにパティシエのアンジェリーナさんが完成させたとか。お店の名前は彼女が由来です。搾り出したマロンクリームの形は、当時流行していた女性の髪型がモチーフになっているそうです。
本店はガラス張りのクラシックな内装が特徴で、手前に持ち帰り用のパティスリー、奥がサロンドテになっています。こちらではショコラ・アフリカン(ホットチョコレート)もおいしく、お店の人にもすすめられます。でも、「モンブラン」を食べるなら、ショコラではなく紅茶を頼むのがイチオシですよ。
メレンゲ・シャンティ―・マロンクリームの絶妙なバランス
元祖というだけあり、味のバランスはさすが。きめ細かい甘いメレンゲの上にトッピングされたフレッシュで甘さを極力抑えたクリーミーなシャンティー(生クリーム)、そしてさらに全体を包む濃厚で香り高いマロンクリームが絶妙に調和しています。一口食べただけで幸福感が口いっぱいに広がります。パリに留学したてのころ、初めて食べたこのモンブランのおいしさにハマってしまい、週単位で通って朝ごはん代わりに食べていた時期がありました。今思えば贅沢な朝ごはんでしたね。
日本でも各地で入手可能
今までいろいろなモンブランを食べましたが、まだこのアンジェリーナの「モンブラン」を超えるものには出会っていません。幸運なことに、日本でも百貨店や催事などで手に入ります。とにかく一度食べてみてほしい「モンブラン」ですが、この味を知ったら、ほかのモンブランは食べられなくなるかも……。DATA
アンジェリーナ┃モンブラン
※東武池袋店のほか催事イベントなどで販売。