今年で第7回目となる「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」
本写真祭は、国内外で活躍するアーティストによる写真作品やコレクションを、趣きのある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間で展示するもの。感性が刺激されるこの写真の祭典は、大人はもちろん子供も楽しめるので、GWのお出掛けに最適です。
ポートレイトの巨匠 アルバート・ワトソン
一つひとつのイメージが力強いアルバート・ワトソンの展示 ©︎ Takeshi Asano - KYOTOGRAPHIE2019
『VOGUE』で育った私たち世代におすすめなのが、国の重要文化財である京都文化博物館別館を舞台に展開されている、VOGUEなど数多くの著名誌の表紙などを手掛けてきたアルバート・ワトソンの展示「Wild」。彼は存在や事柄の本質を常に見つめながら、探求の旅を続けています。本展では、メインビジュアルにも使われている坂本龍一の写真をはじめ、風景写真や未公開作品なども展示されており、必見です。
素晴らしい世界とは? ヴェロニカ・ゲンシツカ
幸せとは一体何なのか、考えさせられるヴェロニカ・ゲンシツカの作品 ©︎ Takeshi Asano - KYOTOGRAPHIE2019
この時代のアメリカの家族写真は、典型的すぎて不自然さを感じるというゲンシツカは、それら写真を再構築することで、写真の中では幸せそうに見える人々に潜在する、言葉では表現できない葛藤や欲望など、秘められた内なるものを可視化しています。
「What a Wonderful World」と名付けられたヴェロニカの展示は、今日のSNSに見られる、幸せそうなイメージの中で生きている私たちに疑問を投げかけています。
印刷所にインスパイアされた金氏徹平
京都新聞ビルの地下にある印刷工場跡で、金氏の世界観が繰り広げられる ©︎ Takeshi Asano - KYOTOGRAPHIE2019
今回ピックアップした作品の他にも、建仁寺山内の両足院でのアルフレート・エールハルトや、二条城二の丸御殿お清所でのイズマイル・バリーなど、見どころが盛りだくさん! また、サテライトイベントとして公募型プログラム「KG+」、そしてこの「KG+」の応募者から選出された12組の作家を紹介する「KG+SELECT」なども開催中。感性が刺激されること請け合いのKYOTOGRAPHIEを、ぜひGWに訪れてみてくださいね。
DATA
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2019 「VIBE」
会期:2019年4月13日(土)~5月12日(日)
会場:京都市内各所
電話番号:075-708-7108(KYOTOGRAPHIE 事務局)