大手キャリアよりシンプルなサブブランドの料金

ここ数年のうちに、「もっとスマートフォンを安く利用したい」という人のニーズにこたえて増えているのが、「格安SIM」「格安スマホ」などの名称で知られる、大手キャリアより安い料金で利用できるサービスの数々。そうした中でも最近人気が高まっているのが、大手キャリアが直接、あるいは傘下企業が運営している「サブブランド」と呼ばれるサービスです。

サブブランドの代表格といえるのが、ソフトバンクが運営する「ワイモバイル(Y!mobile)」と、KDDI傘下のUQコミュニケーションズが、KDDIからネットワークを借りて運営している「UQ mobile」です。いずれも大手キャリアよりも安い料金でスマートフォンが利用できるだけでなく、全国に店舗を構えお店で契約やサポートが受けられる、他の格安サービスと比べ混雑時も通信速度が落ちにくい、型落ちではあるもののiPhoneを購入できるなど、サービスの充実度が高いのが特徴です。

サブブランドの料金プランは、大手キャリアと比べるとかなりシンプルな構成となっています。大手キャリアの場合、基本プランとインターネット接続サービス、データ定額サービスを別々に選ぶ必要がありましたが、サブブランドでは基本的にそれら3つをセットで提供しており、通信容量の違いに応じて用意された3つのプランから、自分に合ったものを選ぶ仕組みとなっています。
サブブランド料金2018

サブブランドの大まかな料金の仕組み。毎月の通信量に応じてプランを選ぶ仕組みと、シンプルなのが特徴だ

そうしたことからサブブランドのサービスは選びやすく安心感もあるのですが、一方で安い料金を実現するため割引サービスが複雑に絡み合っており、広告などで提示された料金でずっと利用できるとは限らないなど、分かりにくい部分も多く存在するので注意が必要です。

ワイモバイル(Y!mobile)の料金。仕組みはシンプルだが割引が複雑

まずはワイモバイル(Y!mobile)の料金プランを確認してみましょう。ワイモバイルの基本プラン「スマホプラン」は、10分間の定額通話とデータ通信がセットで提供されており、月に利用できる通信容量の違いに応じて3つのプランが用意されています。
サブブランド料金2018

低価格サービスでは最も人気があるワイモバイル。学割を昨年の12月から開始するなど、サービス面でも積極的な攻めの姿勢を見せている

具体的には、月当たりの通信容量が1GBの「スマホプランS」(月額3980円)、3GBの「スマホプランM」(月額4980円)、7GBの「スマホプランL」(月額6980円)の3つで、いずれも2年間の契約が必須となっています。
サブブランド料金2018

ワイモバイルの基本的な料金の仕組みは、S、M、Lの「スマホプラン」から成り立っている。写真は「スマホプラン割引」「長期利用割引」を適用した場合の料金

なおスマホプランには、標準でYahoo! Japanのプレミアム会員相当のサービスが利用できる「Yahoo!プレミアム for Y!mobile」もセットで提供されています。Yahoo! Japanの有料サービスを利用している人にとってはお得なサービスといえるでしょう。加えて通話頻度が多い場合は、月額1000円を追加し「スーパーだれとでも定額」のオプションを付与して通話定額にすることも可能ですし、データ通信量が少ないと感じた場合は、月額500円を追加して「データ容量2倍オプション」を契約すれば、通常の倍の通信量が利用可能になります(新規・番号ポータビリティによる乗り換えなどの際、2年間無料で利用できるキャンペーンを実施中)。

こうして見るとワイモバイルの料金プランは非常にシンプルで分かりやすいのですが、注意が必要なのは割引サービスです。ワイモバイルの広告などでは、先に提示した料金より安い料金で使えることがアピールされていますが、その料金で利用するためにはさまざまな割引の適用が必要で、その割引の仕組みが少々分かりにくくなっているのです。
サブブランド料金2018

ワイモバイルは月額1480円から利用できることを打ち出しているが、その料金で利用するにはさまざまな割引を適用する必要があるのに加え、期間も限定される

割引サービスの1つ目は、月額料金を毎月1000円割引く「スマホプラン割引」「長期利用割引」で、スマホプラン割引は加入月から25ヶ月目、長期利用割引は26ヶ月目以降に適用される仕組みです。

2つ目は、加入翌月から12ヶ月間、基本料を毎月1000円割引く「ワンキュッパ割」。新規・番号ポータビリティによる乗り換え、旧料金プランなどからのプラン変更などの時にのみ適用されます。

3つ目は、前者は家族で2回線以上契約し、スマホプランなど指定の料金プランに加入した際、2回線目以降の月額料金を500円割り引く「家族割引サービス」。親回線となる1回線目には適用されない点に注意が必要です。

4つ目は「おうち割」です。おうち割には2つの割引が存在し、1つはソフトバンクの「SoftBank 光」「SoftBank Air」のいずれかに加入している場合、プランに応じて月額500円から1000円値引きされる「おうち割 光セット」。もう1つは、ソフトバンクの電力サービス「おうちでんき」とセットで契約すると月額100円値引きされる「おうち割 電気セット」です。ただしおうち割 光セットは家族割引サービスと重複しての適用することはできませんし、おうち割 電気セットは提供地域が東北・中部・関西・中国・四国エリアに限られています。

そうしたことから、スマホプランSを月額1480円で利用できるのは、おうち割 電気セットを除く全ての値引きを適用し、なおかつ加入翌月から13ヶ月目に限られてしまうのです。加入初月(ただし日割り計算)と14ヶ月目以降は月額料金が2480円(家族割引サービスやおうち割 光セットが適用されない場合は2980円)になることはしっかり覚えておきましょう。

UQ mobileの料金。基本的にワイモバイル(Y!mobile)の料金を踏襲。両者の違いとは?

一方のUQ mobileは、基本的にはワイモバイルの料金プランを踏襲しており、大まかな仕組みはワイモバイルと変わりません。毎月の通信量が1GBの「プランS」、3GBの「プランM」、7GBの「プランL」の3つが用意されており、月額料金がそれぞれ3980円、4980円、6980円というのもワイモバイルと共通しています。
サブブランド料金2018

“3姉妹”のCMで注目を高めているUQ mobile。料金プランはワイモバイルにかなり近いものとなっている


ワイモバイルと大きく異なっているのは通話サービスで、5分間通話定額の「おしゃべりプラン」と、選んだプランに応じて60分から180分の無料通話分が付与される「ぴったりプラン」のうちどちらかを選べる仕組みとなっています。ちなみに両者のプラン変更は月ごとに変更可能なので、自分の使い方に応じて適宜変更しながら適切なプランを選ぶのがよいでしょう。一方で、ワイモバイルのように完全通話定額を実現するオプションサービスは用意されていません。
サブブランド料金2018

UQ mobileは通話サービスを、5分間通話定額の「おしゃべりプラン」と、無料通話分が付く「ぴったりプラン」のいずれかから選ぶことができるのが特徴

割引サービスに関しても多くの部分で共通しており、ワイモバイルの「スマホプラン割引」「長期利用割引」に相当する「スマトク割」「長期利用割引」、「ワンキュッパ割」に相当する「イチキュッパ割」、「家族割引サービス」に相当する「UQ家族割」が提供されています。主な違いとしては、イチキュッパ割は加入月から13ヶ月間割引がなされることから、ワンキュッパ割りより割引期間が1ヶ月長いといったところでしょうか。

一方で、「おうち割」に相当するサービスは提供されていないため、親回線はUQ家族割と同等の値引きが受けられない弱点もあります。UQコミュニケーションズではWi-Fiルーターによるモバイル通信サービス「UQ WiMAX」も提供していることから、外ではUQ mobile、自宅ではUQ WiMAXを利用してもらうことで、通信料金が下げることを提案しているようです。
サブブランド料金2018

UQコミュニケーションズは「UQ WiMAX」も提供しているため、セット割は実施しておらずUQ mobileとUQ WiMAXを一緒に契約してもらうことでお得になることを訴求している

また新規契約者などに対するデータ通信量の倍増施策も、ワイモバイルの「データ容量2倍オプション」のようにオプションサービスを用意し、期間限定で無料提供するのではなく、倍増分のデータチャージ料金を25ヶ月間無料にする「データ増量キャンペーン」で対応しています。26ヶ月目以降は、データ通信容量を増やしにくくなる点にも注意が必要かもしれません。

ちなみに、最も安価な「S」プランを家族で新規契約し、「おうち割」以外の割引サービスを適用た場合のワイモバイルとUQ mobileの料金推移を比べると、以下の表のようになります。両サービスの契約を比較・検討している場合は参考にしてみて下さい。
サブブランド料金2018

「S」プランと各種割引サービスを適用した場合の、両サービスの料金推移

【関連リンク】
スマートフォンの料金プラン|料金|Y!mobile(ワイモバイル)
おしゃべりプラン・ぴったりプラン|【公式】UQ mobile|UQコミュニケーションズ
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