燃料の木質ペレットとは
ペレットストーブの燃料である「木質ペレット」は私たちの身近にある「木」が原料となっています。間伐材やおがくずなどこれまで捨てられてきたものを主に利用し、それらを細かく粉砕して圧縮形成し、小粒状の固形燃料にしています。燃料が石油や灯油などの化石燃料の場合は海外からの輸入に頼るしかなく、情勢によって価格も安定せず、燃焼時には二酸化炭素を排出します。一方、日本にはもともと森林資源は豊富にあり、間伐材を多用することで森林の健全な育成を助けます。ペレットストーブ燃焼時に二酸化炭素を排出しますが、その木が成長する過程で二酸化炭素を吸収しているため、トータルでみるとCO2を増やさない「カーボンニュートラル」(炭素循環に中立)であり、環境にやさしい暖房器具と位置付けられています。
燃料のペレットはどこで買うのか
ペレットは、全国にあるペレットの販売店やインターネット通販、メーカーから購入することができます。森林の多い地域では、ストーブ販売店で購入したり、配達を頼むことができるケースもあります。また、地域が限定されますがガソリンスタンドやホームセンターなどで購入することもできます。東京などの都市部ではネット注文が主流となっています。購入の際の注意点として、そのストーブに合ったものを販売店で紹介してもらうようにしてください。製造元によって品質が異なるため、内容や状態をよく確認する必要があります。「安いから」と安易に購入すると故障の原因になりかねません。
気になる燃料代
一般的に火力が「中」の時、ペレットは一時間あたり約1キログラム 消費すると言われています。10キログラムあたり600円のペレットを購入し、1日10時間、1か月で25日間使用すると仮定すると、1か月のペレット代は約15,000円になります。また、このほかにペレットストーブは着火時や送風などに電気も使用しています。機種による違いはありますが、一般的に電気代は1日約30円、1か月で750円程度かかります。機種や火力、使用時間、ペレットの品質、電力会社によって金額が異なることがあります。エアコン代との比較
エアコンは基本的に局所暖房となり、1室に一台設置して各々の部屋を暖めます。従って各部屋で使った電気代の合算となりますが、ペレットストーブは暖かさのパワーがあるので家の面積にもよりますが一台で家全体を暖める「全館暖房」も可能です。また、全館暖房をすることで各室間の温度差がなくなり健康によいなど、電気代に代えがたいメリットなどもあるため、それらを総合的に考えてみる必要があるでしょう。既存住宅でも設置可能
ペレットストーブは長い煙突は不要のため、屋根に穴を開ける必要はありません。従って大がかりな工事は不要、新築はもちろん、既存住宅でも設置が可能です。煙突は不要ですが排気筒は必要のため、壁には排気筒を抜く穴をあけます。排気筒を設けることができる外壁際の室内にストーブを置くスペースが用意できれば、後は専門業者に頼んで設置してもらうだけ。晴れてペレットストーブユーザーの仲間入りです。
既存のマンションへの取り付けについては、地域によっては実現している例はあるようですが、一般的には排気筒を抜く穴を外壁に開けることが難しいことや、着火時に出るほんの少しのにおいや煙が近隣に理解してもらえるかどうかなどの課題があり、難しいと考えられます。
【参考記事】
ペレットストーブ入門~メリット・コスト・種類など
国産vs欧米産、ペレットストーブをざっくり比較
【メーカーリンク】
山本製作所
株式会社 西村精工
豊実精工株式会社
PIAZZETTA (ピアツェッタ)
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