2018年春夏の新傾向をロンドンコレクションからお届け!
ファッショントレンドを左右するのは、ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリの「世界4大コレクション」と言われています。ラグジュアリーブランドが多く、規模が最も大きいパリが有名ですが、一方、NYやロンドンブランドは日本でデイリーに着こなせるブランドが多いことでも知られています。
ガイドは長年、毎シーズンNYを取材し続けていましたが、盛り上がる英国ブームもあり、今回はロンドンに行ってきました。NYで広がった、ショー直後から販売を始める「すぐ買えるファッションショー」=「SEE NOW BUY NOW(シーナウバイナウ)」の流れはロンドンでも顕著でした。
多様性(ダイバーシティ)の勢いを肌で感じることができました。ブレグジット(イギリス脱退)の動揺が続く英国ですが、そんな中でもたくましいロンドンモードの今が伝わってきました。今回はロンドンで取材した2018年春夏の新傾向を一足早くリポートしていきます。
【CONTENTS】
Page 1:◆2018年春夏の新傾向をロンドンコレクションから
Page 2:◆ロンドンの街角や郊外など、発表の場にも新しい演出
Page 2:◆すぐ買える、SEE NOW BUY NOW(シーナウバイナウ)とは?
ロンドンの実力人気ブランドのランウェイショー
◆ANYA HINDMARCH(アニヤ・ハインドマーチ)レトロなムードを醸し出していたのは、バッグでも高い人気を誇る「ANYA HINDMARCH(アニヤ・ハインドマーチ)」。昔を懐かしむかのような気分は、世界的なトレンドになっています。キルトやアップリケ、刺繍などのハンドクラフトが人肌のぬくもりを添えました。大襟のゆったりコートは英国郊外の主婦を思い起こさせます。壁紙風の小花柄もほのぼのした雰囲気を寄り添わせています。
グリーン、イエロー、ピンクなどをさめた色味で用いて、穏やかでノスタルジックな風情を漂わせました。フード付きワンピースが示すような、スポーティーとフェミニンのミックスは2018年にますます勢いづきそうなアレンジです。
【画像協力】
ANYA HINDMARCH
◆JW ANDERSON(ジェイ ダブリュー アンダーソン)
ラグジュアリーブランドの「LOEWE(ロエベ)」も手掛ける実力派デザイナー、J.W.アンダーソン氏本人の名前を冠したブランドが「JW ANDERSON(ジェイ ダブリュー アンダーソン)」。「ユニクロ」とのコラボアイテムが発売されたことでも話題を集めました。左右で大胆に見栄えを変えたアシンメトリー(非対称)のスカートはウィットを感じさせます。
ハイテク材質と天然素材をミックスして、質感にも変化をもたらしました。今回のロンドンで目立ったハイブリッド(異なるテイスト・素材の組み合わせ)は18年の外せないトレンドに育ちそうです。あちこちから紐を垂らしたり結んだりするディテールが目を惹きます。ビスチェ風のショート丈トップスはヒットアイテムになりそうな気配。袖に量感を持たせる演出も勢いが続いています。
【画像協力】
JW ANDERSON
次のページでは、街角や郊外などで発表する、新しい演出に注目!