アンケート上では「授乳していい」という意見が90%


授乳

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インターネット上での議論から、Twitter上でアンケートも行われました。結果は90%以上の人が、抵抗感の有無はあるものの「授乳していい」との回答だったそうです。

アンケートをはじめた内科医で育休中のHAL@36歳女医(@halproject00)さんは、この結果に、「日本は決して育児(少なくとも授乳)に対して不寛容ではない。理解を示そうとしている」と考察しました。しかし一方で、彼女は下記のようにブログに記しています。
「どうしても授乳を受け入れがたく感じる人も、とても無視できない数いることもわかりました。少数だから『公共の場での授乳を受け入れろ』というのは、私にはとても暴力的に思えます。ですが、どうしても公共の場で授乳せざるを得ない現実があります」
そしてこのように結んでいます。
「(育児)経験の有無ではなく、一人一人が、お互いの立場や意見を尊重し、その結果、今よりもっと育児がしやすい社会になることを祈っています」

正論と感情の間にはギャップがある

一部のマスコミでは「公共の場での授乳を法制化」といった意見も掲載されました。確かに、母子の権利としては、公共の場での授乳は、認めるべきことですし、正論です。そして、先のアンケートのように、多くの人たちが、理解を示そうとしています。

でも、実際にそれを目にしたときの感情は、人それぞれです。異性であれば目のやり場に困るでしょうし、授乳を見たことがない世代は衝撃を受けるでしょう。また不妊治療中の方などは、見るのがつらいこともあるでしょう。

こうした感情を、法律で禁じることはできません。道徳的な正論と感情の間にギャップがあるのは、本来、当然でもあります。でも、これらの人たちは、「理解しよう」としているのです。そのギャップを少しでも表面化させないよう、お互い理解し、歩み寄ったり配慮したりできればいいと思います。


多様性に満ちた、今の世の中で

産むか産まないか。帝王切開か経腟分娩か。母乳か人工乳か。働くか働かないか。出産や子育てにまつわる対立項は無数にあります。そして、それぞれにかこつけては、女性たちは分断されてきました。

こうして見てくると、「授乳」という一つの行為をめぐっても、多種多様な人々の、多種多様な考え方・感じ方があることがわかります。ダイバーシティ(多様性)という言葉をよく耳にします。どの属性の人たちも、その存在を認められ、気持ちよく生きていく権利があります。


筆者の提案。ゆっくりと静かに、社会を変えていく

こうしたことをずっと考えての、筆者の活動は、「シークレット授乳服」とでも言いましょうか、外から見て授乳しているとわからない服の制作です。最近ちょうど、電車の中での授乳ムービーを作りました。ご覧いただくとわかりますが、授乳していることに、周りの誰も気が付いていません。


心がざわざわするきっかけを、できるだけ作らない。あとで「気が付かなかったけど、実はあの時授乳していた」の方が、心はざわめかないと思います。
筆者が子どもを産んだ時代は、まだまだ仕事と子育てを両立が難しかった時代です。私の友人も産んでいない人の方が多いかもしれません。そんな中で社会の中での授乳は目立たないようにしよう、という所からスタートしています。

もちろん、他にもさまざまな解決方法があるでしょう。さまざまな立場の人たちが、それぞれの価値観や感情を否定されず、お互いに歩み寄って配慮し合う。感情に波風が立たないように、静かに穏やかに。

そして、気が付けば、公共の場での授乳も、子どもたちが社会の中にいることも、当たり前な日常の風景になっている。そんな少し先の未来を夢見たいと思います。


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