東京オートサロンで注目のセダン・スポーツカー
3日間で30万人の集客数を誇る東京オートサロンは、いまや日系の自動車メーカーだけでなく、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、ルノーなどインポーターも参加し、チューニング、ドレスアップ、タイヤ系など新車からカスタマイズまで何でも揃う総合モーターショーというべき存在になっている。
新車発表の場としても活用されていて、今回実質的な新車発表の場として最も注目を集めたのがホンダ・シビックだろう。
6年ぶりにホンダ・シビックが日本に帰ってくる
6年ぶりに日本市場に復活を果たすシビックは、ネームバリューこそ抜群に高いものの、日本では撤退した経緯があり、マニアが飛びつき即完売するシビック・タイプRをのぞくと、日本では売れるかどうか不透明な部分もある。
しかし、2017年の東京オートサロンでは、5ドアハッチバック、4ドアセダン、そしてタイプRを出展(いずれもプロトタイプ)。新しいプラットフォームの採用や1.5Lの直噴ターボをハッチバックとセダンに搭載。タイプRのエンジンは明らかにされていないが、先代同様に2.0Lの直噴ガソリンターボを積み、最高出力は310psから大きくアップされることが期待される。
ホンダでひな壇に飾られた新型シビック以上に注目度が高かったのは、新型NSXで、運転席に座るだけでも長蛇の列ができていたのには驚かされた。また、S660 Bruno Leather Editionなど大人のムードを漂わせる軽スポーツの提案も興味深かった。
スバルはモータースポーツ活動の報告と「STI Sport」を披露
スバルはSTIによる2017年のモータースポーツ活動を発表。10年連続となるニュルブルクリンク24時間耐久レースをはじめ、スーパーGT(300クラス)などへの参戦を発表した。
市販車(コンセプトカー)の注目は、「STI Sport」シリーズ。レヴォーグで同社の想定を超えてヒットさせた「STI Sport」は、真性STIシリーズほど尖ってはいないものの、STIの名に恥じない走り、そして大人の雰囲気や快適性を確保した最上級グレードで、欧州車などに乗る層にもアピールする仕様になっている。
展示されたのは、SUBARU BRZ STI Sport CONCEPTとSUBARU WRX S4 STI Sport CONCEPTの2台。いずれも市販されればレヴォーグのように人気グレードになることは間違いなさそう。スポーティで上質というキーワードが当てはまるコンセプトカーだ。
日産はスカイライン、GT-Rの人気が際立つ
日産はスカイラインのPremium Sport Conceptをはじめ、GT-R MY17 Premium Editionを出品。参考出品車の前者は、カーボンエアロパーツを装備。外観のクロームパーツをよりスポーティなダークカラーで統一し、さらにマットカラーとのコントラストをより高めた仕様。リヤビューを引き立てる専用エグゾーストの存在感も際立っていた。
NDロードスターのクラシックレッドは2月末までの期間限定
マツダは新型CX-5、CX-3といったSUVに加えて、登場したばかりのロードスターRF、現行NDロードスターのクラシックレッド(2017年2月28日までの期間販売限定車/車両価格から32,400円高)などを出展。
とくにロードスターのクラシックレッドは、初代ロードスター(世界初公開時も同色をペイント)からの復刻カラーということで、当時乗っていた人も含めて気になる人がかなり多かったようだ。
輸入車勢もスポーツモデルをアピール
2回目の出展となったフォルクスワーゲンは、日本のチューナーであるCOX(コックス)とドイツからの「Oettinger(エッティンガー)」のチューニングモデルを出展。人気の高いゴルフGTIの走りをさらに先鋭化させるパーツの数々に加えて、フォルクスワーゲンが誇る多彩なアクセサリーも披露。
インポーターではほかにも、メルセデス・ベンツが発表したばかりのスマートのブラバス仕様を初公開したり、メルセデスAMG GT S Carbon Performance Limitedも展示したりするなど、輸入車販売台数でトップとなっている元気の良さを存分に感じさせるブースだった。
また、東京オートサロンでお馴染みになりつつあるルノーは、メガーヌ R.S. 273、ルーテシア R.S.トロフィー LSなどを出展。発売されたばかりのトゥインゴ ゼン(MT)やルノー・スポールのF1ショーモデルも展示し、ルノーとルノー・スポールのスポーツカーの世界をアピールしていた。