ソックスやタイツの選び方――意外と知らない素朴な疑問
「抜け感」がキーワードの昨今、足首を見せてポイントを作る着こなしがメジャーになり、さらにガウチョやスカンツなどに代表されるはんぱ丈ボトムが大豊作です。とはいえ、寒さが本格的になってくると素足の足元では冷えてしまい、「オシャレはしたいけど防寒も大事!」と思う方も多いのではないでしょうか?
オシャレなのは分かるけど、足元が寒くてとてもやっていられない! でもソックスやタイツを合わせるとダサい? どうやって履くのが今っぽいの? なんとなく防寒として履いているタイツやソックスが年齢に合っているの?
――そんな素朴な疑問をお持ちの方に、ちょっとした着こなしのコツをお伝えします。
30代や40代の女性におすすめのソックス選びのポイント
タイツを履くという手もありますが、一方で、着こなし面から、タイツ以外の解決策が知りたいという人も多く、そうなるとソックスとのコーディネートが必要になってきます。でも、ソックス売り場に行くと無地から柄までいろんな種類が揃っていて迷ってしまうことも。アラサー以上のソックス選びのポイントは「目立たせない事」。コーデに馴染ませつつオシャレ感を出すために、「色合いは抑えて、遊ぶなら、素材で!」をキーワードに考えてみてください。
まずは、色合いは、黒やグレーなどのダークカラーや、靴やボトムスの色に近づけると馴染みやすくなります 。靴の色のトーンに合わせつつ、ソックスはダークカラーでシンプルなものにしてみましょう。
シューズの良さを生かすためにもソックスは引き算で
ちょっと華やかさを足したいなら、ラメ素材の物をちらっとのぞかせたりすると品良くまとまります。 ただし、ブーツや靴のトレンドとして、メタリック系のブーツや靴がトレンドにもなっているので、その場合はソックスは引き立て役に徹しましょう。
シャープなメタリックブーツに、黒のソックスがマッチしています。
色をおさえる代わりに素材感で今季らしさを出すなら、縦じまの織り目が特徴の「リブ素材」です。素材も厚めで暖かいので防寒の面でも優秀です。
厚手の物が多いリブ素材は暖かい
では、ボーダーなどの柄物はどうでしょうか? つい手に取りがちですが、ソックスが目立つファッションはどうしても子供っぽくなったり、もしくは、オバサン感が出てしまいがちなので注意しましょう。
大人の白ソックスって正直どうなの?
色は抑えて…と申し上げましたが、ベーシックな白ソックスはどうでしょうか?たしかに、「抜け感」や「ハズシ」のアイテムとして流行しましたが、全身で見ると思った以上に目立つので、アラサー以上の女性がデイリーに取り入れるのは、正直なかなか難しいアイテムです。
個性的なおしゃれを楽しむ人やおしゃれ上級者がハズシとして使うことがありますが……?
例えば、ロールアップしたデニムパンツ×短め白ソックス×ダークカラーのきれいめパンプスの組み合わせにするなど、足の露出が少ない時に履くときれいにまとまります。
半端丈ボトムの「足首の隙間」を上手に埋める方法
アンクル丈(半端丈)のボトムやミディアム丈スカートが人気なのは、足首の細い部分の肌を見せることで、自然と「抜け感」が生まれ、オシャレにスッキリと見える効果があるからです。その効果を最大限に活かすには、素足で履くのが一番良いのですが、真冬になると寒すぎてそうは言っていられない! というひとも多いはずです。
そんなときには、ソックスの色をあまり目立たせないこと。かといって、全部暗いトーンで同じ色(全部黒など)にするのも重苦しくなりがち。
そこでおすすめなのは、ボトム(ライトグレーのパンツ)→レッグウェア(チャコールグレーの靴下)→シューズ(メタリック素材を使った黒パンプス)というように、3点の色のテイストや濃さが自然とつながるグラデーションを意識してまとめましょう。
もちろん、完全なグラデーションでなくてOKです。
冬に選ぶことの多いブラック、チャコールグレー、カーキやネイビー、ボルドーなどの濃いめカラーの中で、なんとなく濃淡がつくようにするとまとまって見えて重くなりすぎません。
最近、中間色である「グレー」のタイツがトレンドになっているのはこのようなグラデーションのなじませ効果によるものかもしれません。
ソックスの長さは、スニーカーやパンプスに合わせるならくるぶしよりも少し上、アンクルブーツに合わせるならブーツから2~3センチ出るくらいの長さがよいでしょう。
使えてオシャレなタイツのデニール&カラー選びのポイント
色だけでなくデニールや生地感でも雰囲気が変わります
さきほど、グレーのタイツについて触れましたので、次に、大人のタイツ選びについても言及します。
タイツは足にフィットする物なので、履き心地やあたたかさは重要ポイント。パッケージに書かれている「デニール」は生地の厚さを示しています。どんな靴に、どのデニールを合わせるのがよいでしょうか?
■1.厚さは、万能な60~80デニールが使える!
ボルドーのパンプスを引き立てるタイツをチョイス
ヒール細めのパンプスやフォルムがコンサバ風なシューズなど、きれいめな雰囲気にまとめたいならほんのり透け感のある60デニールが◎です。
■2.黒の次は、チャコールグレー、ネイビー、カーキのタイツ
カラフルすぎるタイツは、大人の着こなしには難しい! おすすめはダークな中間色。
黒に近い濃さがありつつニュアンスのあるカラーで、特に半端丈のボトムとシューズの隙間を自然に馴染ませてくれるので今季一押しのカラーです。
2番目に購入するなら、ネイビー、カーキがファッションにも馴染みやすくてオススメです。
普段からブラックやネイビー、カーキを着る事が多いという方はボルドーも◎。適度に女性らしさが出るので、アクセントをつけにくい冬にピッタリです。
ただしブラウンは野暮ったくなりがちなカラーなので、全身のトーンを揃えないと難しいので、濃いめの色でも注意が必要です。
これだけは避けて!ソックス&タイツのNGコーデはこれ
最後に、30~40代になったら避けたいNGコーデを紹介します。1.薄すぎる黒タイツは、下品な印象になりやすい
どことなく夜の商売的なイメージなのでNG
どことなく夜の雰囲気や水商売風なけばいイメージになってしまう薄すぎる黒タイツ(黒ストッキング)は、大人の上品コーデとしてはNGです。
肉感を拾うのでセクシーに見えるとも言えますが、オシャレという観点では無しなので、デニールが低すぎるタイツは避けた方がいいでしょう。
2.白ソックス×カジュアルシューズの組み合わせ
あえて白ソックスにする必要なし
上記でも触れたように、白いソックスはどうしても「学生風」に見えて、大人の女性には不釣合いになりがちな難易度高めのアイテム。年齢相応の洗練度が欲しい場合は逆効果です。
3.かかとが見えるシューズに、薄色ソックスはNG
今季トレンドのスリッパ風のバブーシュサンダルや、ファーサンダルなどはかかとが出ているものも多いですが、合わせるレッグウェアがホワイトや淡いグレーなど薄い色だと、途端に本当のスリッパのような悪い意味での「部屋着感」が満載になるので注意が必要です。
せっかくのトレンドシューズが急いで履いてきた「つっかけサンダル」風にならないためにも、レッグウェアは肌感が出ない濃い色のタイツやソックスを合わせるのがベターです。
意外に表に出てこない、足元のオシャレ問題。年齢が出る場所でもあるので、毎年アップデートしていきたい箇所でもあります。ソックスやタイツをこれから買い揃える方もぜひ参考にしてみて下さいね!
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