ことわざの中にある普遍の教訓
お金を巡るトラブルや失敗は、古今東西、老若男女を問わずいつの世も人の興味をひきつけます。だからこそそこで得られた先人たちの教訓が、「ことわざ」という形で残されているのかもしれません。ときにはそれら格言に耳を傾け、自らのお金にたいする価値観を見直してみるのはいかがでしょうか。語り継がれるお金のことわざ
お金儲けは甘くない
Where there's muck there's brass.「muck」は聞きなれない言葉ですが、「汚いもの」「肥し」といった意味。一方の「brass」は「真ちゅう」で、この場合はお金を象徴する意味で使われています。すなわち、人の嫌がるところにこそお金が眠っている、ということ。お金儲けはそうそう甘いものではないよ、という戒めにも聞こえます。
お金の上手な使い方を考える
Money makes the mere to go.「お金は馬をも動かす」。日本のことわざに直すと「地獄の沙汰も金次第」となります。こうしたことわざを見る限り、「お金さえあればうまくいくこともある」というのは日本でも外国でも共通のようです。「すべてはお金で解決できる」というネガティブなとらえ方ではなく、お金をうまく利用すれば大きな成功が得られるかもしれない、とポジティブに考えられると素敵ですね。
なにごとも一生懸命が一番
Keep your shop and your shop will keep you.直訳は「店を大切にすれば、店があなたを大切にしてくれる」。少し抽象的でわかりにくいですが、意訳すると「一生懸命働いていれば、お金はきっとついてくる」といったニュアンスとなります。当たり前のことですが、何事もまじめに、が一番大切なことなのかもしれませんね。
お金の力をあなどるな
Money makes many.とてもシンプルですが、噛めば噛むほど味がでる格言です。「金が金をつくる」、すなわち「お金があるところにさらにお金が生まれる」とでも解釈できそうですね。これを聞いて、お金をとにかく稼がなきゃと思うか、お金の力は怖いと慎重になるかは自分の取り方次第。ちなみに、Money makes a manということわざもあり、こちらは「お金が人のステータスを決める」とでも訳せましょうか。深く考えさせられる金言です。
金銭の貸し借りには気をつける
Lend your money and lose your friend.「お金を貸せば、友達を失う」。日本でも似たような教訓がありますよね。友人など近しい人には、もうあげるつもりで貸したほうがいい、という人もいるほどです。お金は災いのもと、とは言い過ぎかもしれませんが、大切なひととのお金のやりとりはやはり世界共通で気をつけたほうがよい、との教えですね。
以上でみてきたように、英語の格言のなかにも私たちが学ぶべき多くの教訓があります。それぞれシンプルな表現でしたが、どれもハッと気づかされるものばかり。あたまの片隅においておき、なにかあったときの指針にしたいものです。
文/YUICHI ISHINO
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