XL1200X(2012) / HARLEY-DAVIDSON Chiryu
なんとも言えばい禍々しさが漂うカスタムスポーツスター。手がけたのは愛知県のハーレー正規ディーラー ハーレーダビッドソン知立のカスタムビルダー山田晃久さん。テーマはアメリカで人気のカスタムスタイル「クラブスタイル」です。
ベースモデルはXL1200X フォーティーエイト。ノーマルのままでもその独特のスタイルがかっこいいと言われる同モデル、逆に言えば、カスタム次第ではノーマル本来のスタイルが損なわれてしまう難しいモデルでもあります。
ストレートロードをカッコよく、そしてより速く走ることを目的とした「クラブスタイル」。ビキニカウルに8インチストレートライザー&真一文字のドラッグバー、戦闘機を彷彿させるガンファイターシート、そしてエンジンのパワーアップ&前後足回りの強化(ホイールチェンジ&サスペンション強化)と、ニュースクールにカテゴライズされる新しいアメリカンスタイルを前面に押し出した一台に仕上げられています。
アクセントとなるエンジン上部の赤いシリンダーヘッドなど、グラフィックへの配慮も忘れないところもハーレーらしさ。日本人の想像力を超えたまったく新しいスタイルは今、日本でムーブメントとなりつつあります。
[手がけたショップ]
HARLEY-DAVIDSON Chiryu
XL883L(2010) / TRAMP CYCLE
派手さはありませんが、「これぞスポーツスター」と唸らされる一台を手がけたのは大阪のカスタムショップ TRAMP CYCLE。まるでノーマル然とした姿で、そのままハーレー正規ディーラーで販売してそうな佇まいが魅力の一台。「より快適にスポーツライドできるように」というオーナーの意向を受け、スポーツスターを知り尽くしたカスタムビルダー長岡守さんが作り上げました。
ベースは、これまたオーソドックスなスタイルのスポーツスターXL883L。現ラインナップの同名モデルとは姿が異なり、スリムなスポーツスタータンクに前後19/16インチというホイールサイズなど、スポーツスターの起源を思わせるフォルムが見どころとされます。
日本人の手でも握り込みやすいミリ仕様のハンドルバー(ハーレーのノーマルは太めのインチ仕様バー)に明るさに定評があるLEDヘッドライトといったトランプ製ボルトオンパーツでプロデュース。そして足回りをはじめとするセッティングをしっかり整えた、ノーマルと乗り比べたら驚くほど軽快なマシンとなっています。
ビンテージデザインのタンクグラフィックにコブラシートと、100年以上の歴史を持つハーレーの伝統を夢想させる仕上げも注目ポイント。ハーレーダビッドソンにしか生み出せない、スポーツスターのあるべき姿を再現した一台だと言っていいでしょう。
[手がけたショップ]
TRAMP CYCLE
ボバー、カフェレーサー、チョッパー、クラブスタイル、ドラッガーなど、カスタムのスタイルは千差万別ですが、それらをすべて許容できるのがスポーツスターのいいところであり、だからこそカスタムはスポーツスターライフの醍醐味と言われるのです。オーナーの皆さんには、自分好みのスタイルにするとどれだけバイクライフが楽しくなるか、を想像してみてほしいですね。