最旬レーサーカスタム！ハーレー・スポーツスター(3ページ目)

伝統を物語るビンテージレーサー

スポーツスターカスタムやハーレーの歴史に詳しい方ならば、この姿を見ただけで「おお、渋いカスタムだねぇ」と唸ってしまうところでしょう。そんなツウ好みのカスタムスポーツスターのイメージソースとなっているのは、100年を超えるハーレーの歴史のなかで燦然と輝く名レーサー［XR750］。アメリカで人気のモータースポーツ「フラットトラックレース」専用に設計された同レーサーはもちろん公道走行不可なわけですが、そのスタイルを再現するのにスポーツスターは最適な存在なのです。


ベースモデルに選ばれたのは、1ページ目でも紹介したストリートドラッガーと同じXL1200S。スポーツバイクを名乗っていながら、のんびりとした走りが魅力のスポーツスターですが、そのなかでも攻めた走りが楽しめる戦闘的なモデルがこのXL1200Sなのです。


このXR750風カスタムを手がけた東京・八王子のカスタムショップ［テイストコンセプトモーターサイクル］ビルダーの河内山智さんは、このXR750への思い入れが深く、リジッドスポーツをXR750風にするためのボルトオンパーツを手がけてもいるのです。タンクやシートカウルなどをワンオフで作ったら大変なコストと時間がかかります、それを思えば専用パーツが用意されているというのは有り難いことです。


フロント19インチ／リア16インチという本来のホイールサイズはそのままに、スタイリッシュなダートトラックレーサーとしてまとめられたXL1200S。そのフォルムは現代のロードシーンでも独特の個性を放ち、大幅にアップした走行性能が生み出す軽快かつスポーティなライディングは、一世代前のモデルがベースながら申し分ないパフォーマンスを味わわせてくれるもの。この一台には、“オートバイに乗る楽しさ”が詰め込まれています。

［手がけたショップ］
TASTE CONCEPT MOTOR CYCLE （東京都八王子市）


クルーザーモデルの印象が強いハーレーダビッドソンのなかで、想像以上の楽しさを与えてくれるスポーツスター。その名に刻まれた“ハーレーならでは”のライディングプレジャーを高めるストリートレーサースタイルは、これからもまだまだ登場してきそうです。