桜の枝がダイナミックに生けられていました。

ショールームの様子。ブラックベースのスタイリッシュで落ち着いた空間に花器の色が鮮やかに映えます。

ベルギーのフラワーベースブランドの世界観を表現したショールーム

 大江戸線、都営浅草線の蔵前駅、そのどちらからも徒歩5分とかからない場所に、2階建てのTISTOU(ティストゥー)ショールームがオープンしました。1階は全面ブラックのシックな空間で、ブランドの世界観をドラマティックに表現しています。この日は一足早く、両手でも抱えきれないほどの桜の枝が大胆に生けてあり、明るく華やかな雰囲気でした。黒の色の質感にはこだわった、という代表の平田倫子さん。一見隙のない完成されたインテリアに、当然プロがやった仕事だろうと思ってしまいましたが、実は自分たちで動いた、という箇所が多々あるとのこと。

例えば店内の壁から天井まで全部、自分を含めたスタッフや友人達でペンキを塗ったそうです。液体のペンキが手元に来たときは、ワカメのような色に一瞬焦ったそうですが、塗って乾かしてみたら、ほんのり青みがかったニュアンスのあるいい塩梅の黒に仕上がって一安心した、なんて愉快なエピソードがあるくらい。ストイックに洗練された空間でありながら、不思議な居心地の良さがあり、どこか温かい人間味のある空間なのは、そのせいかもしれません。

DOMANIの花器。質感を持った独特の色合いも魅力。

DOMANIの花器。質感のある独特の色合いも魅力。


TISTOUの扱うフラワーベースにもそれは通じています。商品のメインは、ベルギー、フランダース地方の二つのブランド「DOMANI(ドマーニ)」と「Henry Dean(ヘンリーディーン)」。どちらも世界的フローリストからの信頼も厚い、圧倒的に高感度でスタイリッシュな花器ですが、次々と新作を発表するというよりはむしろ、コツコツ時間をかけて技術開発し、より完成度を高めていくという、丁寧な職人のものづくりがベースとなっています。長くずっと愛用できて、飽きのこないデザインであること。ブランドの基本スタイルは、平田さんが扱いを始めた当時からずっと変わっていないそうです。

DOMANIの巨大なプランターはインパクトのある演出で野外でも活躍。

DOMANIの巨大なプランターはインパクトのある演出で野外でも活躍。


DOMANIはインテリアプランターの専門ブランドであり、素焼きの鉢などが主流だった時代に新しい旋風を巻き起こしました。豊富なカラーバリエーションと、存在感のあるフォルムの中に、ものづくりへの真摯な心が感じられます。制作は、古くから陶器作りへの高い技術を誇るハンガリー。釉薬や製法、色使いなどにこだわり、常に研究を続けています。例えば屋外でも耐久性があり、寒暖差の激しい地域でも、温度や湿度の変化に対応できるような陶土を開発し、美しい発色を保てるような釉薬を使ったプランターを生み出したりしています。

Henry Deanのガラス器。カウンターに並べて印象的なシーンを演出。

Henry Deanのガラス器。カウンターに並べて印象的なシーンを演出。


Henry Deanは、独特の風合いが魅力のガラス花器。ぽってりと温かみのあるフォルムで、ひとつひとつが手作りであり、熟練した職人の技が光ります。古典的な吹きガラスの製法を今も用いて作られているそうです。カラーは日本では70色ほど展開していますが、ハンドメイドのため、それぞれに微妙に異なった表情があり、同じものはひとつとしてありません。そこに味わいがあります。温もりのあるカラフルな花器たちがずらりと並んだ姿は、まるでたくさんのお菓子を眺めているようなワクワク感があります。

このショールームでは上記の花器を一同に見ることができ、週末(木・金・土)は一般開放しているので、誰でも購入することができます。DOMANIの商品は200点以上を展示。直営ショールームならではの、お得なアウトレット品もあります。

Heny Dean。気軽に使えそうな花器も多くあります。アウトレットにも注目。

Heny Dean。気軽に使えそうな花器も多くあります。アウトレットにも注目。


さて、2階へ上がってみると、こちらは1階とはガラリと雰囲気が変わって真っ白な世界。自然光の映える明るく開放的な空間です。こちらでは主に「EXTREMIS(エクストレミス)」のアウトドア家具を展示しています。

白い空間に映えるEXTREMISのアウトドア家具。

白い空間に映えるEXTREMISのアウトドア家具。

人が集まり、笑い声が聞こえてきそうな、ベルギーのアウトドア家具

EXTREMISもベルギー北西部、ポプリンゲにある会社。ベルギービールの原材料であるホップの生産地として知られています。デザイナーであり創業者は「家具ではなく、人々が集うための時間の価値を向上させるためのツールをデザインしている」と、この製品のコンセプトについて語っています。その言葉通り、使い勝手の良さへの心配りやアイディアが細やかに施されていたり、できるだけ環境に負荷をかけず無駄を省いていたり、野外でも屋内でも使用可能な素材や機能の工夫があったり。心地よさや寛ぎ感と共に、感性を刺激されるような、さり気なくハッとするようなデザインが仕込まれているように感じます。

ホップ畑からインスパイアされたというデザインだそうです。

このテーブルとシェードはホップ畑からインスパイアされたというデザイン。手前にあるのはDOMANIのプランター。


こちらのショールームのオープニングパーティーではたくさんの人が集まり、空間を存分に楽しみましたが、みんなこのアウトドア家具の回りに集まったり座り込んだりして、その居心地良さにハマり込み、いつまでも動けなくなっている人を多く見かけました。野外で使う以外には、オフィスのミーティングルームやリフレッシュルームで使いたいとの需要も多いそうで、気分転換やアイディアの創出、リラックスにも一役買ってくれそうです。

楽しげな雰囲気が伝わってくるディスプレイ。ビールでも飲みながらのんびりしたくなります。

楽しげな雰囲気が伝わってくるディスプレイ。ビールでも飲みながらのんびりしたくなります。


TISTOU代表の平田倫子さんは、花屋をやりたくて園芸大学で学んだ後、ドイツへ留学して花屋修行。そこでベルギーの世界的に有名なフローリストと出会い、誘われるままにベルギーに移り、3年間休みなく働いていたそうです。そこでの経験や多くの人との出会いが、今の仕事に大きく繋がっているといいます。

日本に戻って来たときは一文無しで途方に暮れていたこともあったそうですが、フラワー業界に自分が心底働きたいと思うところがその当時にはなく、自分が生きていくには自分で何かしなければいけない、と一念発起。輸入のことも、起業のことも全く分からないところから、ひとつひとつ手探りで仕事をスタートしたそうです。お金を借りるために銀行で自らの熱い想いを語ったり、トランク一杯に商品を詰めて全国行脚しながら営業したり。DOMANIもHenry Deanも、平田さんが苦労した時代からの長い付き合い。こういった努力も、やはりこれらの商品の作り手への厚い信頼や想いの深さ、商品のクオリティへの揺るぎない自信が、平田さんを動かしているのだと感じます。

新規扱いを検討中のランプ。チェコで200年続くガラス工場で作られている。

新規扱いを検討中のランプ。チェコで200年続くガラス工場で作られている。


新しいショールームができて、商品の世界観をより明確に表現できる場所になった、と語る平田さん。ただ商品を紹介するのではなく、そのブランドが持つ哲学や想いをしっかりと伝えて行きたいとのこと。また、今後このスペースは、イベント開催やスタジオ貸しすることも計画中。1階奥にはカウンターがあり、ちょっとしたワークショップや10人前後のこじんまりとしたイベントにも最適です。さらに2階では、実際にEXTREMISの家具を体感しつつ、やや大規模なパーティーやイベントにも活用できそうです。(プロジェクターも使用可)。国内外から講師を招いての花や植物に関するセミナーやレッスンなどを行う計画もあるとのこと。花やガーデニング好きの方はもちろん、インテリアや雑貨、またパーティー好きの方なども、ぜひこの空間を訪ね、TISTOUの世界に浸ってみてください。

入り口はこのサインが目印。

入り口の柱にあしらったこのサインが目印。


TISTOU TOKYO SHOWROOM
(ティストゥー・トウキョウ・ショールーム)
東京都台東区蔵前3−7−3
03-5829-4085
月・火・水 商談のみ・予約制
木・金・土 12:00-18:00(土11:00-18:00)
http://www.tistou.jp


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