ハーレーらしくあってこそハーレー
ハーレーダビッドソンのカスタムのバリエーションは、他メーカーの追随を許さぬほど豊富です。100年以上におよぶアメリカのカスタムカルチャーを支えた歴史があってこそですが、自分が乗るハーレーダビッドソン、カスタムするなら自分だけのスペシャルワンにしたいですよね。
オートバイとして見ると、スポーツスターのスタイルはオーソドックスで(ファクトリーカスタムモデルは除きます)どんなカスタムでも受け入れてくれるキャパシティが魅力的。それゆえ、「このカスタムはダメ」などという制限は存在しません。
ざざっと挙げていくと、チョッパー、カフェレーサー、スクランブラー、ボバー、フリスコ、レーサー、ドラッグレーサーなどなど。現在、ボバースタイルを取り入れたXL1200X フォーティーエイトやチョッパーカスタム XL1200V セブンティーツーといったノーマルモデルが主流となっていますが、一方でそれら人気モデルは完成度が高いため、多く売れていれば売れているほどスペシャルワンとはなり得ません。
スポーツスターの各モデルの背景を知ろう
各モデルの背景を知ることも大切です。2015年のハーレーダビッドソン モデルラインナップにおいて、スポーツスターファミリーは計9モデル。さらに、1986年から現在に至るまで、さまざまなスポーツスターが登場していますから、片っ端から調べていこうと思ったらなかなかの時間と労力を要します。
まずは自分の理想像を見つけること。「ハーレーダビッドソンでこう遊びたい」という明確なテーマに最適なスタイルを見つけ、そこから逆算してベースモデル向きの一台を探すのです。
こうしたレーサースタイルを目指すなら、車高がしっかりと備わっていてフロントブレーキがダブルディスクという標準装備のXL883Rが最適です。こちらのオーナーはハイウェイ走行にも快適性を持たせたいため、ラバーマウント仕様をチョイスしたそうです。
エッジのきいたチョッパースタイルを目指すなら、やはり車体がスリムであることがベスト。となると、フレームが細いリジッドスポーツをベースにする方が作り込みやすいですね。
こちらのオーナーは、「スポーツスターでツーリングを楽しみたい」という願望をお持ちだったそうで、高速走行を難なくこなしてくれるラバーマウント スポーツをベースに、長距離走行向けの大容量タンクと体をしっかり支える分厚いシート、姿勢をラクにしてくれるアップハンドルと、目的に合ったプラスアルファの味付けを施しています。
グラフィックやファッションのカスタムにもハーレーらしさを
せっかくのハーレーダビッドソン オーナーになるのなら、やはり周囲の人から「お、カッコいいねぇ」と言われたいですよね。そこでインパクトを与えられるのが、オリジナルグラフィックでのデザイン。ただ、闇雲にデザインするとハーレー本来の存在感が薄れてしまうので、プロのペインターやカスタムビルダーに相談しながら自分だけのデザインを探してみてはどうでしょう。お値段は少々張りますが、一生ものの宝物を手に入れたような気持ちになれますよ。
さらに、カスタムと同時にもっともオーナーに楽しんでもらいたいのが、ハーレーとともに広がるファッションです。
好みは人それぞれですが、この世に一台だけのスペシャルワンに似合うスタイルできめてほしいですね。そのほうが、乗っているオーナー自身も愛車とともに過ごす時間をより一層楽しいものにできるでしょうし、これこそが、たどり着いた人にしか見えない特別な趣味の世界でもありますから。
カスタムに正解はありません。オーナー自身がベストと思ったものが、正解になるのです。スポーツスターはどんなスタイルでもおおらかな心で受け止めてくれるので、まずは自分が「これこそ我が理想」というスポーツスターを見つけ、そこに自分なりのアレンジを加えて“自分だけのスペシャルワン”を目指してみてください。