華麗なる60年代ファッションに注目
妊娠を悟られないよう、「エルメス」のバッグでお腹のふくらみを隠し、そのバッグが後に「ケリー・バッグ」と名付けられたエピソードからも分かる通り、当時のファッションアイコンだったグレースが主人公になっているだけに、この映画のファッションは華やかでノーブル。「エルメス」「カルティエ」「クリスチャン・ディオール」「サルバドーレ・フェラガモ」「ジミー チュウ」などのトップブランドが衣装やアクセサリー、靴を提供。本物のラグジュアリーブランドだけが持つ品格がグレースの姿を一段と気高く見せています。
衣装デザイナーを務めたジジ・ルパージュ氏は当時の宮廷ファッションを苦心して再現。公妃らしい堂々たる迫力のラメのゴールドドレスや、保養地モナコにふさわしい花柄ドレス、グレースが好んでかぶったという小ぶりの帽子などを作り上げました。今回はジジが描いたイラストとニコールの作中ルックを見比べながら、着こなしを解説していきましょう。社交界の住人ではない私たちにも着こなしの参考にできそうなポイントがいっぱいです。
次のページでは、肌を隠しつつも華やかに!