従来のエントリーモデル「Microsoft Wireless Optical Desktop 3000」に採用されていた「Microsoft Wireless Keyboard 3000」は人間工学に基づいてゆるやかなカーブを描くエルゴノミクスデザイン仕様だったが、本製品はベーシックなストレートタイプのキーボードとなっている。無線方式は2.4GHzを採用しており、半径約10m以内であれば操作できる。
使ってみて感じるのは、パームレスト部分の心地よさだ。製品情報ページでは「滑りにくい素材を採用」としているが、筆者にはさらさらで滑りがよく、その手触りには“癒し”を感じる。
キーストロークは浅めだが、キーピッチは十分に広く、英数字キーの配列にも全く違和感はない。ただしカスタマイズ可能なホットキーやワンタッチキー(メールやWebブラウザー、メッセンジャーなどにワンタッチでアクセスできる)、マルチメディアキー(音量のコントロールやWindows Media Playerの再生・一時停止、曲送りなどのコントロールができるキー)などを配置している関係か、エスケープキーとファンクションキーが小さくて特殊な配列をしているのが気にかかる。
日本語入力時(カタカナ、英数字への後変換)やファイル検索、ファイル名の変更などにファンクションキーを多用する人にはあまりお薦めできないが、あまりファンクションキーを使わないユーザーであれば違和感を感じることも少ないだろう。
ショートカットキーのヘルプがキー側面に表記されているのも大きな特徴だ。「Ctrl+C」なら「コピー」、「Ctrl+A」なら「すべてを選択」というのは長年のPCユーザーにとって常識だが、初心者にはなかなか覚えづらいもの。このキーボードには「Ctrl」キーには「*」マークが付けられており、「F」キーの側面にある「*検索」という文字を見れば、「Ctrl+Fで検索機能を呼び出せる」というのが分かるようになっている。
「E」キーの側面にある「Windowsマーク(旗のマーク)エクスプローラ」というのは、Windowsキー+Eキーでエクスプローラを呼び出せるという意味だ。このように17種類のショートカットの呼び出し方が書いてあるのも、初心者に優しい点だ。
また、キーボード部分は水がかかっても排出できる「ウォーター ドレイン」構造 (防滴性能) を採用しているのも大きな魅力と言えるだろう。
マウスは比較的大きなフォルム(約115×67×40mm)で、筆者の手にも若干余るような感覚がある。だが左右対称でクセのないデザインなので、誰でもそれほど違和感なく使えるだろう。パームレスト部分(手のひらが当たる部分)や左右の側面は、キーボードとは違って滑りにくいゴムのような素材を採用しており、しっかりとホールドして使える。
筆者としてはエスケープ(Esc)キーとファンクションキーが小さくて使いづらいのが残念に感じるものの、そのほかの使い勝手やコストパフォーマンスは抜群。なかなかのお薦めモデルだ。
Wireless Desktop 3000 MFC-00029