代官山を代表するアメリカンダイナー
代官山といえば、ご存知の通り東京を代表する洗練された街の一つです。渋谷からひと駅にもかかわらず、街ゆく人の層やお店のラインアップが少しずつ異なり、その違いを楽しむことができます。そんな代官山から徒歩1分という素晴らしいロケーションに2009年、GRILL BURGER CLUB SASAがオープンしました。こんなに駅から近いのにもかかわらず、少し奥まっているせいか隠れ家チックな雰囲気を醸し出しているのがマニア心をくすぐります。
日曜日の12時にSASAを訪れてみると、店内はほぼ満席。面白いのはその客層です。カップルできている若い男女、初老の両親と一緒に来ている家族連れ、外国からの旅行者と、まさにカラフルなお客さんの笑顔でいっぱいでした。
3つのハンバーガー
SASAのハンバーガーにはさまざまなこだわりと特徴がありますが、「3」という数字を使うとうまく表現できそうです。まず、ハンバーガーの種類は大きく3つにわかれます。1日10食限定の「Limitation」、ベーシックな「Standard」、SASAならではの特別メニュー「Special」の3つです。また、ハンバーガーのサイズも3つから選べます。パティの大きさが80グラムの「S」、100グラムの「R」、200グラム(2枚入り)の「L」です。「S」はバンズの大きさも少し小さくなっているため、お子様などにもピッタリです。
ベーコンチーズバーガー
今回まず紹介するのはベーシックメニューである「Standard」からベーコンチーズバーガーです。オーナーによると、女性にはアボカドバーガーが人気のようです。上のバンズを少しだけずらしたスタイルで出てきます。綺麗に焼かれたベーコンとパティに絡むようにとろけたチーズが食欲をそそります。
大きく口を開けてかぶりつくと、思ったよりも抵抗感なく歯が通っていきます。ベーコンのカリッとした食感に当たり、パティの肉汁がじゅわっと染み出てきます。その後、ほんのりと甘みが追いかけてきて、一体となり口に広がっていく感覚を楽しめることでしょう。
美味しさへの3つのこだわり
SASAがこだわっている美味しさのポイントも「3」つです。まずはパティ。厳選の国産牛を100%使用した肉を毎日手ごねして整形しています。次にバンズ。全粒粉入り天然酵母でふんわり仕上がっているのが特徴です。最後はソース。実は隠れた主役かもしれません。玉ねぎをソテーして、オーブンで仕上げます。甘く爽やかに香るソースは全体のまとめ役になっています。この3つのこだわりがあるため、SASAのハンバーガーはバランスが良く、ふんわりと柔らかく仕上がっています。奇をてらっているわけではなく、多くの人に愛されるハンバーガーです。
グリルマッシュルームバーガー
SASAでしか味わえないハンバーガーも幾つかあります。今回はその中から「グリルマッシュルームバーガー」を紹介します。スタンダードなハンバーガーの上に、きのこソースを乗せた構成。きのこは、エリンギ・しめじ・マッシュルームの3種類で、それをゴーダチーズでうまく絡めています。きのこならではの旨味が染み出てきて、思いの外ジューシーなハンバーガーに仕上がっているのが特徴です。キノコ好きの方にはぜひ試してもらいたいです。
限定バーガー
SASAでは数年前からマンスリーメニューを提供しています。マンスリーメニューは1日10食しか提供されない限定メニューですが、毎月新しい発見があり、楽しみにしている常連さんもたくさんおられます。先月の話になってしまって恐縮ですが、2014年1月のマンスリーバーガーは「チーズつくねバーガー」でした。つくねという名前から分かる通り、パティは鶏のもも肉を使用。ここから手ごねでパティを整形します。野菜は普段レタスを使用するところを、キャベツと大葉とトマトの組み合わせに。パティの上にテリヤキソースと玉ねぎのソテーを加えて、最後にゴーダチーズでかぶせるという、オリジナリティ溢れる逸品です。
食感はあくまでも柔らかいですが、テイストは和と洋のバランスが非常によく仕上がっています。特に大葉とテリヤキソースがゴーダチーズとよくからみ合っており、こんなところに相性があったのかと、意外な発見をすることができました。
2014年2月のマンスリーバーガーは自家製ボロネーゼバーガー。マンスリーバーガーからスペシャルメニューに定着するものもあったりして、メニューの開発に余年がなく、新しい味を楽しむことができるのもSASAの魅力の一つです。
代官山にお越しの際はぜひ行ってみてください。