メモケースが必要なのかは永遠の課題
このガイド記事でも何度も書いていますが、メモケースというのは本当に必要なのか、という問いかけは、ガイド納富の中でも何度も繰り返されています。メモ帳は基本的に、ケースなどなくても使いやすいように、固い裏表紙と、タフなコーティングが施された表紙を持っているわけで、そこにケースを付けるなら、それなりの必然性は必要だと思うのです。メモケースは、多分ロディア用のケースから始まったというか、そこから流行したと思われますが、そのロディアのブロックメモこそ、ケース無しで使いやすいように作られたメモとして人気が出た製品なのです。それでもケースを付ける必然性があるとすれば、まず一つは、筆記具を同時に持ち歩きたいということ。もう一つは、メモは切り離す事が多いため、切り離した後のメモを保存する場所が欲しいということ。この二つは、ケースを付ける理由としては、かなり大きいと思います。何故そうなったかは、今後熟考する必要があるとは思うのですが、ガイド納富は、ここ数年、胸ポケットに筆記具を挿す事に、とても抵抗を感じています。だから、筆記具が一緒に持ち歩けるというのは、かなり重要なのです。
あと、カバンの中でも目立つように、ある程度の大きさを確保するというのも、理由になるかも知れません。かといって、場所を取ったり、持った時に厚くなり過ぎると扱いにくくなるので、サイズバランスは難しい所です。あとは、人前でもスマートにメモが取れるように、それなりにスタイリッシュである必要もあるかも知れません。大人の場合、革製カバーというのは、メモへの敷居を低くしてくれるかも知れません。「このカバーを使いたいからメモを取る」というのも有りだと思います。
使っていて、ケースがあった方が良いと思ったケース
そんなことを考えながら、cyproductの「マルチメモポケット」を使っていたら、いつの間にか、このケースを付けていた方が、メモとして使いやすくなっている事に気がつきました。その大きな原因のひとつとして、このケースが汎用のメモケースだという事です。通常、メモケースはロディア用とか、モレスキン用など、結構専用のものが多く、それはそれで、最小限のミニマムなサイズで作れるのは魅力です。ところが、この「マルチメモポケット」は、ロディアはもちろん、マルマンの「ニーモシネ」、デザインフィルの「ダイヤモンドメモ」なども収納する事が出来て、しかし、とてもミニマムなサイズ感を保っているのです。そのポイントになっているのは、とても薄い構造になっている事。二層になっていて、片側にはメモを、裏側にはスマートフォンなどを入れられるように作られているのですが、その二層の仕切りが可動式になっていて、入れたものそれぞれの厚み分ピッタリに収まるようになっています。そのため、収納物の割にとても薄く感じられて、それが、ミニマムなサイズ感に繋がるわけです。しかも、ジャストサイズのメモである、ニーモシネやダイヤモンドメモは、縦長ではあるものの、薄手のメモ帳なので、収まりが良く、全体にとてもスマートに見えます。もちろん、ロディアのブロックメモも入るのですが、比較的厚めのブロックメモよりも、薄手のリングメモを基準に作られている事が、サイズ感の良さにも貢献しつつ、メモ帳としての使い勝手の向上にも役立っています。
コンパクトなリングメモは、ちょっとしたメモを素早く取るのに、とても向いたツールですが、単体で持ち歩く場合、携帯性は良いのですが、小さ過ぎて、また背表紙が柔らかくて、立ったままでは書きにくいのが欠点です。筆記具と一緒に持ち歩くのも多少面倒です。そのスマートな携帯性を保持したままで、筆記具と一緒に携帯出来て、メモを持つグリップの良さ、立ったままでの書きやすさなども向上するのですから、これは、もうケースがあった方がメモ環境が充実します。この薄さと携帯性の良さは、中々他のメモケースでは味わえません。
メモと何を持ち歩くかで機能も変わる汎用性の高さ
ガイド納富が気に入っている、「マルチメモポケット」の使い方は、メモ帳(ニーモシネのリングメモ)を背面に入れて、フラップがある表側にiPod Classicをいれて持ち歩くことです。リングメモをフラップ無しの背面ポケットに差し込んでおくと、ほとんどジョッターのように、書きたいと思った内容をノータイムで書き始められます。表紙をはね上げればすぐに書き始められるリングメモのスピード感を損なわないままで、160GBの大容量の音楽ライブラリを一緒に持ち歩く事が出来ます。フラップがある側にiPodを入れているので、イヤフォンのケーブルもフラップ内に収まり、持ち歩く際にカバンの中で縺れない上に、ケーブルを必要な分だけ引っ張り出せるのが便利です。他にも、フラップ内にはLivescribe wifiスマートペン用のメモ帳を入れて、背面にニーモシネのリングノート。ペン挿しにはwifiスマートペンを入れて、ちょっとした打ち合せに出掛けたり(ちょっとペンの頭が出っ張ります)、フラップ側にメモ帳を入れて、背面にはメガネ拭きとルーペを入れておいたりと、シチュエーションによって使い分けています。結構何でも入るので、外出の用事に合わせた組み合わせでメモを持っていけるのは快適です。やや長めのメモ帳に対応した事で、ちゃんと普通の長さのボールペンなどがキレイに収まるのも良いですね。
ガイド納富の「こだわりチェック」
この可動式中仕切りのシステムは、cyproductの得意技で、iPhoneと手帳を同時に収納出来る「データカバー」や、ガイド納富とのコラボ製品でもある、iPad miniとニーモシネのA5横使いのノートと筆記具を同時に収納出来る「iPad mini & ノートケース」など、様々なサイズの製品で採用されています。実際スマートですし、それぞれの面で機能は違うのに、メモ帳やスマートフォンを、どちら側にも入れられるという使い勝手優先の設計で、その自由度と汎用性の高さに、つくづく感心します。ここまで汎用性が高いと、もうメモケースを超えて、マルチポーチのような使い方さえ出来てしまいます。それなのに、入れるメモ帳は、出来ればニーモシネやダイヤモンドメモのような、やや縦長のリングメモが似合うといった、ちょっとした方向性は用意されていて、誰もがスマートに使えるようになっているわけです。