リトアニアという国の名前は知っていても、世界地図のどの位置にあるのか、正確な場所を把握している人は少ないかもしれません。バルト三国と呼ばれる国のひとつで、緯度的にはデンマークと同じくらい、ポーランドのちょい右斜め上にあるのがリトアニアです。

店内の様子。真ん中のテーブルは、チョコレートを初めて輸入したときの輸送用パレット。思い出の記念としてテーブルにリメイク。

店内の様子。真ん中のテーブルは、チョコレートを初めて輸入したときの輸送用パレット。思い出の記念としてテーブルにリメイク。


リトアニアの魅力に魅せられてしまったのは、店主の松田沙織さん。学生時代は演劇に興味があり、偶然ルーマニアで見たお芝居がリトアニアの劇団で、今まで見たことのなかったようなモダンでスタイリッシュな演出に感動したそうです。それからリトアニアの文化が気になり、ずっと心に留めていました。今から3年前にリトアニアを訪れ、さらに想いが深まったという松田さん。「from East to East Project」というプロジェクトを立ち上げ、リトアニアの文化を紹介するイベントを開催しはじめました。リトアニアの手仕事の道具や、若手デザイナーによるプロダクト、古道具などの販売も行います。そして今年11月より、外苑前の古い建物の一角に小さなショップをオープン。

店内の様子。カカオ豆から自家焙煎して作るChocolate NAIVEや、蜜蝋キャンドル、かご、木製品など。

店内の様子。カカオ豆から自家焙煎して作るChocolate NAIVEや、蜜蝋キャンドル、かご、リネン、陶器、木製品など。


「自分が本当にやりたいのはビジネス以外の文化活動ではありますが、それにはまず自分のビジネスを成立させ、そこからアートやデザインに投資できれば、ということを目標にしています。リトアニアの商品は、自分でも心惹かれる素敵なものが多く、ものを見る目とある程度のお金があれば、”買う”行為を通して現地とコミュニケーションを持つことができます。リトアニア商品の買い付けは、つながりを持つためのいい手段だと思いました。買い付け時にはできるだけ長く現地に滞在し、土地のものを食べたり、生活に触れたりして、リトアニアという国を知るためのリサーチに時間をかけることにしています。最近リトアニア語も習い始めました。」

松田さんがとても気に入っているやや巨大な木のクリップ。置いてあるだけでユーモラス。使い方は工夫次第で様々に。

松田さんがとても気に入っているやや巨大な木のクリップ。置いてあるだけでユーモラス。使い方は工夫次第で様々に。

本物のフレッシュなハーブや野菜の葉をそのままメッキ加工した不思議なブローチ。制作者は科学者のおじいちゃんで、ソ連時代に開発した特殊な液体で作るとか??童話のようなほんとの話。

本物のフレッシュなハーブや野菜の葉をそのままメッキ加工した不思議なブローチ。制作者は化学者のおじいちゃんで、ソ連時代に開発した特殊な液体で作るとか??童話のようなほんとの話。

かごは近々イベントとしてたくさん紹介したいそう。ヘーゼルナッツの木で作られていることが多いとか。こちらは手に乗る小さなもの。

かごは近々イベントとしてたくさん紹介したいそう。ヘーゼルナッツの木で作られていることが多いとか。こちらは手に乗る小さなもの。


店内は限られたスペースではありますが、リトアニアの文化を体感し、背景を理解した上での松田さんのもの選びは、リトアニアというお国柄を楽しく想像させるようなセレクトです。例えば、現在30代の若手クリエイターは、本人が10歳くらいの頃にリトアニアが独立しているので、子供時代にソ連を体験している世代。新しい時代の転換期を目の当たりに経験した上で、積極的に物づくりをはじめています。リトアニアならではの素材を生かし、ノスタルジックさを含んだ独特の味わいを商品に感じることができます。また、リトアニアは大きなクラフト市が日常にしょっちゅうあるような国だそうで、わざわざ探さなくても手仕事の道具を気軽に手にすることができます。シンプルでやや無骨なデザインは、日常に使いやすく日本の暮らしにも馴染みやすいとのこと。
「和食器と合わせても違和感がなかったり、自然の素材を生かした造りです。日々使ってもらって、リトアニアを身近に感じて頂けたら嬉しいです。」

素朴な木のスプーン。国の木でもあるオーク材がよく使われる。丈夫な木のため縁起が良く、子供が誕生するとオークを植える風習もあるとか。

素朴な木のスプーン。国の木でもあるオーク材がよく使われる。丈夫な木のため男の子の名前にすることも。子供が誕生すると庭にオークを植える家庭もあるとか。


現在8種の味があるchocolate NAIVEは、Bean to barと呼ばれるカカオ豆からこだわって作る自家焙煎のチョコレート。パッケージのデザインも気が利いている。

現在8種の味があるchocolate NAIVEは、Bean to barと呼ばれるカカオ豆からこだわって作る自家焙煎のチョコレート。パッケージのデザインもセンス良く気が利いている。


ドライフラワーかと思いきや、これはハーブティーだそう。飾っておいてもきれいなブーケのよう。(現在は非売品)

ドライフラワーかと思いきや、これはハーブティーだそう。ブーケのように飾っておいても楽しい。(現在は非売品)


リトアニア人は優しくて控えめで穏やかな人が多く、人との距離の取り方が日本人に近いのでリラックスして話せる、とのこと。また料理がおいしく、ハーブやサワークリームを使った、自然で優しい味わいのものが多いそうです。乳製品やハチミツ、ヘーゼルナッツなども特産品で、ビールもおいしいのだそう。
また、リトアニア文化を日本へ紹介すると同時に、次は日本をリトアニアに紹介することもできたら、と語る松田さん。
「日本というと、サブカルチャーか伝統工芸か、というくらいの情報しか今のところ現地には入ってきません。もっと違ったコンテンポラリーな日本の情報を伝えられたらと思っています。そのためにはまずは日本で土台作りに力を入れたいです。」
こじんまりと小さなお店ですが、松田さんのリトアニアへの愛情こもったお話は止まりません。この場所をきっかけにリトアニアへの興味がどんどん広がりそうです。

本物の卵に模様が描かれたイースターエッグ。こちらのワークショップも計画中。

本物の卵に模様が描かれたイースターエッグ。こちらのワークショップも計画中。


LT shop
渋谷区神宮前3-38-11 原宿ニューロイヤルマンション 2F 212号室
平日 15:00 - 20:00
日 12:00-19:00  水曜定休
tel 03-3401-0302
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