給湯器・床暖房・空調/給湯器・給湯システム

エネファームって何? 自宅で発電エコリフォーム

エネファームと名前は知っていても、具体的に何をしてどんなメリットがあるのか知らない人も多いのでは? 今回は、エネファームで何ができるか、どれくらい光熱費の削減になるのか、補助金や費用の問題、リフォームで取り入れる際の注意点もご紹介します。

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

最近注目度が高い住宅設備と言えば、太陽光発電システムやエネファームなどの創エネ設備。でも、エネファームが何をする設備なのかよくわからないという人も多いのでは? 今回は、エネファームとは何か、何ができるのか、そしてリフォームで取り入れる際の注意点をご紹介します。

エネファームとは、発電のついでにお湯をつくる設備

エネファームとは、都市ガスを使って水素と酸素から電気を作り、その時に発生する熱で、ついでにお湯をつくる設備です。ポイントは自宅で発電するからこそ、「発電時に生まれる熱」を使えるところにあります。簡単に言えば発電する給湯器です。

エネファームの正式名称は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム。燃料電池ユニット+貯湯ユニット+バックアップ熱源機がセットになっていて、電気とお湯を作る(東京ガス横浜ショールーム)

エネファームの正式名称は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム。燃料電池ユニット+貯湯ユニット+バックアップ熱源機がセットになっていて、電気とお湯を作る(東京ガス横浜ショールーム


エネファームの正式名称は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムと言い、燃料電池ユニット+貯湯ユニット+バックアップ熱源機がセットになっています。

発電所ではなく家庭で発電すると、なぜ省エネでエコなのか?

遠くで発電して電気という形にして運ぶシステムは、エネルギー効率があまりよくない。

遠くで発電して電気という形にして運ぶシステムは、エネルギー効率があまりよくない。

火力発電所の発電でも、たくさんの熱が発生しています。しかし熱は運べませんから、排熱として海に捨てられています。

また生まれた電気を遠くへ運ぶと送電ロスが大きくなるので、遠くで発電して電気という形にして運ぶシステムは、エネルギー効率から言うとあまりよくありません。

と言うことは、電気を使う場所の近くで発電すれば、ロスが少なくなって効率がいいわけです。

各家庭で使う電気は、各家庭で発電する、そうすれば今まで捨てていた発電時の熱を有効利用して給湯に使うことができますし、電気を運ぶ際の送電ロスもありません。エネルギーを有効活用できて、省エネでエコになる、これが家庭用燃料電池コージェネレーションシステム、エネファームの基本です。

 

ハイブリッドカーを選ぶ層やハウスメーカーが率先、光熱費も削減

購入者で目立つのはハイブリッドカーを選ぶ省エネ意識が高い層。次世代のためにという思いが伝わってくる。

購入者で目立つのはハイブリッドカーを選ぶ省エネ意識が高い層。次世代のためにという思いが伝わってくる。

太陽光発電システムの伸びと共に、エネファームの設置件数も年々増加しています。

東京ガス管内で既に、約2万台を設置。購入者はハイブリッドカーを選ぶ省エネ意識が高い層で、次世代のためにという思いを強く持っている人が多いようです。

また省エネ住宅の建築をけん引しているハウスメーカーも率先して取り付けを行っています。

どれくらい省エネになるかと言えば、エネファーム1台でだいたいハイブリッドカー2台分のCO2削減効果があると言われています。また年間光熱費は約5~6万円の削減になります。(戸建て120平方メートル・4人家族・床暖房使用時の東京ガス試算。実際のエネルギー使用状況により変わります。機器費・設置工事費は除く)

 

エネファーム+太陽光発電=ダブル発電で真価を発揮

エネファームの効果をより実感できるのは、太陽光+エネファームのダブル発電時です。特に売電時にその真価が発揮されます。太陽光発電システムは発電した電気を電力会社に買い取ってもらえますが、家庭で使いきってしまって、思ったほど売電できないケースもままあります。

太陽光+エネファームを組み合わせたW発電なら売電量がアップする(資料提供:東京ガス)

太陽光+エネファームを組み合わせたW発電なら売電量がアップする(資料提供:東京ガス


エネファームで発電した電気は買い取りの対象になりません。しかし太陽光+エネファームのダブル発電なら、エネファームで作った電気を、家庭で優先的に使用する仕組みになっているので、太陽光発電で作った電気をより多く売電できるようになります。

次のページでは、実際にエネファームを取り付けリフォームしたら、何ができるようになるのか? リフォームで取り入れる際の注意点、補助金や費用の問題、エネファームの今後についてです。
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