「現代建築の父」と賞される建築家が設計
エリスマン邸は1925(大正14)年に、山手町127番地に建てられたフリッツ・エリスマンの住居です。エリスマンはスイスから来日し、生糸貿易商のシーベルヘグナー商会の横浜支配人として活躍しました。邸宅の設計を行ったのは、「現代建築の父」と賞されるチェコ出身の建築家、アントニン・レーモンドです。レーモンドは、帝国ホテルの建設のために来日した後、日本の全国各地にモダニズム様式の建築を数多く建てました。
木造2階建ての建物には、スレート葺の屋根が施され、階上は下見板張り、階下は竪羽目張りの白壁が、特徴的な外観を作り上げています。これに、煙突、ベランダ、屋根窓、上げ下げ窓、鎧戸などが、異人館的なアクセントをつけています。強調された軒の水平線には、レーモンドの師匠にあたる世界的建築家のF.L.ライトの影響を窺えます。
1階には暖炉を備えた応接室、居間兼食堂、庭を眺めるサンルームなどが設置されています。エリスマンが暮らしていたときには3つの寝室があった2階は、現在は山手の洋館に関する資料が展示されています。
また、地下ホールは貸し出しスペース、厨房は喫茶コーナーとして活用されています。
■エリスマン邸
住所:神奈川県横浜市中区元町1-77-4
電話番号:045-211-1101
料金:無料
営業時間:<通常>9:30~17:00,<7・8月>9:30~18:00
定休日:毎月第2水曜日(祝日は開館し翌日休館),年末年始(12/29~1/3)
公式HP:http://www2.yamate-seiyoukan.org/seiyoukan_details/Ehrisman/
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