よこ糸を通す道をつくるたて糸の開きのことを開口と言います。
異なる開口の仕組みのうち、こちらではクローズドリードを紹介します。
クローズドリードの卓上織機(オリヴィエほか)編
クローズドリードの卓上織機はオリヴィエのほか多くのメーカーから発売されています。リジッドルームと呼ばれている織機のほとんどがこの仕組みです。リジッドルームを商品名と思われている方もいますが、リジッドとは筬と綜絖が一体になっている織機のことで、クロバーのリジッド機は咲きおり、ハマナカのリジッド機はオリヴィエと呼び、この部分が商品名になります。
またルームとは「Room」ではなく「Loom」。「Loom」は英語で織機を指します。
クローズドリードの卓上織機
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クローズドリードの卓上織機「オリヴィエ」です。
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クローズドリードの筬綜絖(おさぞうこう)はこのような形をしており、へドルまたはリードと呼ばれています。
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穴の空いたプラスチックの棒が並んでいます。
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この穴と溝にたて糸を通します。
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これは織機の両サイドについているサイドポスト。たて糸をかける時や織るときはここにへドルを置きます。
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画像5.の1の部分にへドルを置くと、たて糸は閉じた状態になります。
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画像5.の2の部分にへドルを置くと、穴に通したたて糸はそのままで、溝に通したたて糸は溝の一番下に来ます。つまりへドルの下半分で開口します。
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画像5.の3の部分にへドルを置くと、穴に通したたて糸はそのままで、溝のたて糸は溝の一番上に来ます。つまりへドルの上半分でたて糸は開口します。
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へドルを画像5.の2の部分に置いてその開口によこ糸を入れて打ち込みます。
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へドルを画像5.の3の部分に置いてその開口によこ糸を通して打ち込みます。
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これを繰り返すことで平織りの布が出来上がります。
ほかに、高機やクローズドリードタイプの開口の仕組みはこちらで紹介しています。
■平織りの開口の仕組み 高機編
■オープンリードの卓上織機 (咲きおりほか)編