節約をやりすぎると、デメリットもある?
家計簿等で支出を管理しはじめると、節約意識が高まることでしょう。節約を頑張りすぎると、副作用としてストレスが貯まったり、節約にのめり込むあまり自分と家族の気持ちを考える事を忘れてしまったりすることがあります。
私も「とことん節約生活」をしている間、そのような経験をしました。無駄を省くことに夢中になり、心のゆとりがなくなってしまうのです。
すべてを損得勘定で考えることが逆にストレスに
人は、感情でモノを買います。「美味しそう、楽しそう、面白そう、気持ちよさそう」そういう感情で皆さんも買い物をしていませんか? しかし、節約を意識すると、そういった感情を理性で抑える必要がありますね。
節約体質を身に付けるには、多少なりとも「我慢」は必要ですが、すべてを損得勘定で考える事は逆にストレスになります。そのストレスを自分だけではなく、家族にまで押しつけてしまっては本末転倒ですね。
子育てをしていると、おもちゃ付きのお子様ランチやお菓子、スーパーのガチャガチャなど無駄と思えるモノが多く目につきます。私は基本的にはこれらのモノは買いませんが、祖父母の家に遊びにいった時などは、祖父母にお任せしているので嬉しそうにそれらを買ってきます。
最初は「また無駄なモノを……」と苦笑いの私でしたが、義理の母に「無駄も時には必要なのよ。その役目は私達がするから」と言われ、ハッとしました。
「親は毎日のことなので無駄は無駄と毅然とした態度が必要だけれども、祖父母の役目はそうではないのよ」と言われ、なるほどなと感じました。子ども達を見ていると、おもちゃが欲しいというより、ガチャガチャをすることや欲しいモノを買うという行為を純粋に楽しんでいるように感じます。
祖父母だからこそできることや、お金を使えるという幸せに気が付き、ありがたいな……幸せだな……と感じるようになりました。節約に夢中になりすぎていた私には、目の覚める出来事でした。
家計と感情のバランスをとる
お金の使い方は損得勘定ですが 、心とのバランスをとる必要があります。節約は大切ですが、家計管理や節約をする本来の目的は、自分と家族の幸せです。
お金を上手に扱うようになるには、自分と家族の気持ちを考えながらバランスよく節約に取り組むことが大切になります。特に、子ども達にはお金を使う能力も身に付けさせる必要があります。
このことが理解できてから、日常の生活費については「これで十分」というラインを守り、贅沢品については「買わない」という選択ではなく、納得して満足できるモノをよく吟味して「買う」ことを選択するようになりました。
ファイナンシャルプランナーとしてお客様から相談を受けキャッシュフロー表を作成するとき、今では必ず「使途不明金」を計上するようにしています。家計簿をしっかりつけていても、何に使ったお金か分からないことはよくあることです。
多すぎてはいけませんが、少しの使途不明金なら家計と心のクッションとしてあってもいいと感じています。家計管理は会社の経理や会計ではありません。自分と家族が幸せに豊かになるためにすることです。
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