まずは最低限のルールを覚える
柔道に限ったことではないのですが、スポーツを楽しむためには最低限のルールは知っておかなければなりません。柔道であれば勝敗の付き方、技の種類、審判の判定の見方などを知っておくと、試合の状況がよく理解できるようになり楽しめます。ネットで手軽に柔道の知識を身に付けたい方は、「柔道チャンネル」というサイトがおすすめです。ルールや最新ニュース、大会や選手の情報などがまとめて読めて、記事も楽しく分かりやすく書かれています。
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希望の光・井上康生新監督
2013年の日本柔道界で注目すべきは、何といっても井上康生(こうせい)さんが全日本男子の新監督に就任し、新しい風が吹き始めていることだと思います。ロンドン五輪での男子柔道の惨敗は、担当制廃止等の強化体制の失敗、前近代的な練習内容の合宿で選手達がオーバーワークになりケガ人が続出、不満の噴出を首脳陣が聞き入れない体質、新制度である世界ランキング制度への対応の不備などが挙げられます。
そんな閉塞感が漂っていたところに無派閥で、人望も厚く、ボーダレスに支持されている井上監督が選出され、関係者の多くが希望の光とみているようです。
さらに、就任直後の大会で幸先の良いスタートを切ったこと、科学的トレーニングを浸透させていく方針を打ち出したこと、外国選手の良い点は見習い積極的に技術を導入すると示唆していることなど、全く新しい体制を築こうとしている井上監督の手腕に着目です。
新ルールが相次ぐ中、進化した柔道へ
ここ数年、国際柔道連盟(IJF)は新ルールを次々発表し、ロンドン五輪では一本の少なさ、分かりにくい判定の多さ、柔道というよりレスリングに近いような技が目立つなど、驚かれた方も多いのではないでしょうか。さらに2013年からは脚取り禁止、旗判定廃止、1人審判制、無制限の延長戦、一本の押さえ込み時間が20秒へ短縮、といったように、柔道の根幹が変わるような大変革期に入ります。
今や柔道は国際化が進み、競技人口も日本はフランスやブラジルの後塵を拝する状況です。結果、日本のIJFでの発言権も弱まり、体格の大きな欧米選手に有利なルール変更が進んでいます。
このような現状を打破すべく、また伝統的な組んで投げ一本を取って勝つスタイルを守るためにも、多くの点で戦略の見直しが必要で、日本柔道界がいかに対応していくのか注目です。