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萬田久子さんに学ぶ、「事実婚」の実情

一件、普通の夫婦のように結婚生活を営んでいても、入籍をしていなければ、それは「事実婚」になります。たかが「紙キレ1枚」とあなどることなかれ、事実婚に潜む実情をお話しします!

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

事実婚

法律上の入籍をしていなくても結婚生活を送るスタイルの「事実婚」を選択するカップルも少なくありません

先日、「女優の萬田久子さんの内縁の夫が亡くなった」というニュースがとりあげられていました。萬田さんは、入籍をせずに結婚生活を送る、いわゆる「事実婚」をしていたことでも有名な人物。周りからも「円満なご夫婦」と思われていたようです。

ところで、事実婚というと、「なぜ籍を入れないの?」という質問がよく聞こえてきますが、そこには事実婚のいい面と複雑な面の両方があるからにほかなりません。そこで今回は、事実婚という結婚形態についての実情をお話ししましょう。


相手に依存しない結婚が「事実婚」

事実婚でうまくいっているカップルを見て思うのは、「お互いがしっかり自立しているから、結婚生活が成り立っているのだろう」ということ。とくに女性にとって、事実婚が意味することは「私は夫という存在には依存しませんよ」ということでもあります。

たとえば萬田さんのように、仕事でキャリアを積んできた女性の場合、経済的な問題は配偶者に負担をかけずともクリアにできるケースが多いでしょう。パートナーのお金に頼らなくても生活していくことができるのです。

さらに、法律婚をすると女性の改姓はほぼ避けられません。免許証やクレジットカード、各種の証明書などすべての手続きをおこなうのは、時間とお金もかかり意外と面倒です。事実婚では、この労力がかかりません。

 

事実婚は、別れても「バツ1」になりません!

そのほかの事実婚のおもなメリットとして、次のようなこともあげられます。

・別れても戸籍に「×」がつかない
・相手の親や親戚などから「嫁」の役割を強要されない
・精神的に対等・自由でいられる


また、意外なことかもしれませんが、事実婚であっても、ふたりで築いた財産があれば、財産分与の請求ができるケースもあります。もちろんこれは、「相手の不貞行為などが原因の場合」、というように条件が限られます。

次に、事実婚の抱える問題についてみていきましょう。

>>次のページでは、「子どもがいる場合」の事実婚についてお話しします!
 

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