ちょっと怪しいビルの中の一室へ

ちょっと怪しいビルの中の一室へ


JRの西荻窪駅から徒歩2,3分。北口に出て、アーケード通りをまっすぐ進み、豆大福で有名な和菓子店、喜田屋のすぐ近くです(売り切れるので食べたい方は先に購入を)。写真のような看板が見えたら、左手の路地に入り、奥のビルを上がります。薄暗くてちょっと怪しげなビルと思うかもしれませんが、そんな場所こそいい店が隠れているもの。2階の突き当たりの黒い扉が目的の場所です。(扉が閉まっているとかなり入りにくい雰囲気ですが、心配無用です。でも普段は開いていることも多いかも)。

楽しい紙ものが整然と並んでいます

楽しい紙ものが整然と並んでいます

店内は、暗いビルの廊下とは打って変わってすっきり明るい空間。白い部屋に、無塗装の白木の箱のようなテーブルがきりっと整列し、爽快感があります。この店のコンセプトは「紙」。紙の可能性を探り、紙から広がるデザインを楽しみ、紙からつながる人と人との交流が生まれるような場所を目指しているんだそうです。店の名前は西荻紙店と書いて「にしおぎしてん」と呼びます。企画・運営を行なっているのは中央線デザイン倶楽部で、国立にある「国立本店」とは姉妹店の位置付けになります。本店と支店、本の店と紙の店、ダジャレのような不思議なことばあそびでできた、新しい”シテン”です。

三星安澄さんの「オリボン」と紙INGの「折紙手紙」

三星安澄さんの「オリボン」と紙INGの「折紙手紙」


というわけで、店内は紙をメインとした商品構成になっています。紙というとステーショナリー、ラッピング用品などを思い浮かべますが、それだけではありません。もちろんそういったものもありますが、さらにぐいっと捻りが効いています。
写真左手前にあるカラフルなテープは「オリボン」という商品で、折りスジの付いた細長いテープ状のステッカーになっています。スジに沿って折り曲げたり貼ったり、自由にかたちを作って、自分だけのオリジナルの立体的なリボンを作ることができます。デザインしたのは、ここの”シハイニン”も務めるグラフィックデザイナーの三星安澄さん。
そして右の写真は「折紙手紙」。岐阜・美濃のメーカー、株式会社紙ING(シイング)が作った、美濃和紙のレターセットです。和紙ならではの素朴な風合い。そして注目なのはこの折り方!女子高生が学校でこっそり手紙を回すとき、こんな折り方をしていませんでしたか?(今の女子高生は携帯電話があるから、手紙なんて書かない??)。どこか懐かしいデザインですが、5人の女性デザイナーがそれぞれのテーマに沿ってイメージした世界を表現しています。

ぶら下がったり、立体だったり、極小だったり

ぶら下がったり、立体だったり、極小だったり


「紙の可能性を探る」というコンセプトからも分かるとおり、紙を使ったオモシロ楽しい雑貨もいろいろあります。
写真左のリスが3匹並んだオブジェは、デザイナーでイラストレーターの、のぐちようこさんによる「つながるモビール・りすりすこりす」。天井からリスがぶら下がり、くるくる回ってのほほんと緩やかな風景。部屋にこんなのが下がっていたらワクワクして嬉しいですよね。
右上写真左の花瓶のようなものは、プロダクトデザイナー・梶本博司さんの「紙の壷」。500mlのペットボトルに水を入れ、この壺カバーを被せるだけで、たちまちオシャレなお部屋のインテリアに変身!ペットボトルは様々な形状のものに対応しています。何気ない発想が楽しさを倍増させる、便利で気楽なインテリアグッズです。
その隣りはプロダクトデザイナー・石田和人さんの「ポテ木」。これは紙ではなくプラスチック製ですが、木の幹や枝の部分にポテトチップスを挟むだけで、まるでポテトチップスがなっているような、夢のように愉快な木ができあがります。子供の誕生日やパーティーに、こんな木があったら、ポテトチップスも一層美味しく感じることでしょう。
そして下の超ミニチュアは、建築家でもある寺田尚樹さんデザインの「テラダモケイ」。この驚異なまでの緻密さ精巧さには、ただただもう圧倒されるばかりですが、日頃建築模型をひたすらコツコツとストイックに作る、建築家ならではの発想かもしれません。

オリジナルグッズ2品。右下は封筒を拡大した様子

オリジナルグッズ2品。右下は封筒を拡大した様子


西荻紙店のオリジナル商品もあります。左下の手ぬぐいは、よーく見るとほんのりだまし絵のような仕掛けが。一見まっすぐに見えて、下の方が徐々に少しだけくにゃっと曲がったボーダー柄。目の錯覚により立体的に見えるような、不思議なデザインです。ボーダーはこの店の隠れたテーマであり、それはここの住所が「三 ‐ 三一 ‐ 一三」という全て棒線だったことに気づいたことから。妙な愛着を覚えるボーダーグッズ、今後まだ他にも登場するかも?!
そして最新オリジナルグッズは、全部柄の違うレターセット。便箋一つひとつのデザインにちょっとした遊びゴコロがあります。一見真っ白な封筒も、透かしてみると郵便にまつわる色々なマークがわっと浮かび上がってきて、なかなか手が込んでいます(上写真右下)。

ささやかなギャラリースペース。ペーパーウッドにも注目

ささやかなギャラリースペース。シマシマ柄のペーパーウッドにも注目


扉を開けて左の壁沿いは、ギャラリースペースとして使われ、ときどき企画展が行われています。店を訪れた人とゆるやかにつながりたい、という思いから、展示のお知らせDMにアンケートを設け、記入して持参してくれた人のDMを一緒に展示しています。様々な人の考え方を展示と一緒に見ることができ、作品を多角的に捉えたり、他の人との会話が生まれるきっかけにもなります。そして、壁に沿って細ながーく設えられた棚は、近づいて断面をよーく見てみると、カラフルな色紙がウエハースのように挟まっています(写真右下)。家具のデザイン・製作をするフルスイングと、プロダクトデザイナー、ドリルデザインの共同プロジェクト「合板研究所」から生まれた「ペーパーウッド」。ベニヤ板の間に紙を挟んだ板材で、シマシマの断面がユニークです。

今後はこの店で各種ワークショップも計画中だそうです。10人くらいの少人数制で、先生と生徒がみんな一緒に研究しているような場所を作りたいのだとか。7月には、寺田尚樹さんを指導教官として、みんなで紙飛行機を飛ばすワークショップ(?)「手紙飛行機投函会」が開催されました。今後も各デザイナーを招いた楽しいイベントを随時予定しているそうなので、興味のある方はぜひHPをチェックしてみてください。


西荻紙店
東京都杉並区西荻北3-31-13 勝三ビル201
TEL 03-6913-5960
OPEN 12:00-19:00 火曜定休
www.nishiogishiten.jp/

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